2024/09/07

飽きても楽しい

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飛行機は撮っているだけで楽しいのだが、
まったく飽きない、ということもない、僕は。
同業者にもたまに「飽きない?」と聞いたりするのだが、
それはプロとしては禁句なのか、
これまで「飽きた」と答えた人はいない。ふ~ん。
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だって半世紀も撮り続けているんですよ。
確かにカメラの性能が上がって表現の幅は広がったし、
「光や雲が同じ瞬間は二度とない」とか、
月並で優等生的な答はいくらでも用意できる。
それを熱く語りすぎる人にはどん引きするが(笑)。
でも、飽きたつもりでも撮っていると楽しい。
それが「飽きない」っていうことなのかな。

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2024/07/22

キヤノンFTbは3万5000円だったらしい

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<那覇空港1976年。キヤノンFTb+ネガカラー>
「あの頃、今のカメラがあったらなあ」と、
まあ、僕も考えたことがないわけではないが、
あまりにもくだらなすぎて願望とすらいえない。
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<小松基地1979年。キヤノンF-1+プラスX>
もう見られない飛行機を今の高性能なカメラで撮れたら、
そりゃあ簡単に失敗なくシャープな写真は撮れただろう。
でも昔の写真は、そうしたカメラの性能も含めて、
時代を記録しているのではなかろうか。
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<リノ・エアレース1991年。キヤノンEOS1+PKR>
僕の上の世代では30歳をすぎたらギックリ腰、
40歳をすぎたら老眼でピントが会わなくなって、
50歳をすぎたらお払い箱、というのが並カメラマンの人生。
今は軽い機材も増えているし高性能なAFのおかげで、
取材現場はさながら高齢者施設のようになった(笑)。
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<百里基地2006年。キヤノンEOS20D>
今のカメラで昔の飛行機を撮れたならなあなどと
くだらない感傷にひたっている暇はない。
いま記録しなければならないもので手一杯だし。
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<岩国基地2015年。キヤノンEOS7D2>
で、めでたくも(?)66歳になりましたよ。

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2024/05/30

凡人以下が才能を語ると

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以前、つけっぱなしのホテルTV(無料のやつね…笑)で、
ソール・ライターの特集番組をやっていた。
才能というのは、凡人があがいてどうなるものではない。
そんな風に思わされる写真家だが、
凡人以下の馬鹿が語るとこうなるのかとアゴがはずれた。
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「昔のカメラでは露出もシャッタースピードも、
全部自分で合わせなくてはならなかったのです」とか、
ソール・ライターをそんな低いレベルで語るのか?
結果、気取った案内役のオネエさんも恥をさらすことに。
でも、笑ってばかりもいられない。
記事を作るときには、いつも他人事ではない。

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2024/05/21

プロの査定は厳しいからよい

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欲しいときに新品が手に入らなかったレンズを
これまで2本はヤフオクで買ったことがあって、
2本ともクズをつかまされたので後悔した。
どちらも状態のよさそうな、高めの品だったのだが。
逆に不要なカメラをヤフオクで売ったこともあるけど、
不良品だなんだと言われることもあって大変だった。
いやー、普通に仕事に使ってたんですけどね。
ということで今は下取りをしてくれるカメラ店で
プロの眼で査定してもらって引き取ってもらっている。
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今回は予備に取っておいたEFレンズ2本を更新。
もう何年も使っていていなくて邪魔だったから、
追い金払って新しいRFレンズ1本と買いかえた。
いくつか難点を指摘されて厳しい下取査定だったのだが、
「あ~、このボロさって仕様じゃなかったのか」と(笑)。
素人に売ってたら面倒だったろうなと、ホッとした。

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2024/05/10

難易度の高い飛行機写真

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飛行機はとりあえず撮るだけでもカッコいい。
さらにどうすればもっとカッコよくなるかとか、
普通はあれこれ追求するのだけど、
逆に「カッコ悪さ」の追求っていうのはありうるだろうか。
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人それぞれ好みだから意見の相違はあろうけど、
僕の好みだと、上の2枚はカッコ悪いと思う。
同じくらいの斜め後ろからの角度でも、
ちょっと高度が代わると、普通にカッコよくなる。
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つまらない写真というのは山ほど撮っているけど(笑)、
カッコ悪いというのとはちょっと違うと思うのだ。
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ピンボケとか手ブレとか露出の狂いとかではなく、
「しっかりカッコ悪く撮る」のは意外に難題なのかも。

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2024/04/17

不自然なほどに

いわゆる雪レフ狙いなのだけど、ちょいと舌打ちした。
肝心なときに雲の影に入ってしまったのだ。
でも明るく補正したら、化けた。
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太陽が当たっているときよりも明るさが均一だから、
普通の雪レフよりもさらに隅々までくっきりと見える。
不自然なほどに・・・でもいいのかな(苦笑)。

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2024/04/02

レンズ交換は論外

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航空ショーとか依頼された仕事とかでもない限り、
中東で飛行機スポッティングをしようなどとは思わない。
それは身の危険を感じるからというだけでなく、
細かい砂塵がカメラにとっても厳しい環境だからだ。
「俺のカメラは防塵防滴だぜ」とか?
それはよかったですね(棒読み)。
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春先になると日本でも黄砂の注意喚起がなされるが、
そんなのが日常だと思うと気が重い。

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2024/01/16

カラーとモノクロ

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昔はモノクロページ用にはモノクロフィルム、
カラーページ用にはカラーポジを使えと言われた。
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僕は印刷の仕組みをよく知らなかったので、
「はいそうですか」と言われた通りにしていた。
ただし、その使い分けがけっこう面倒くさかった。
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たとえば、トビラ(最初のページ)だけカラーで、
あとはモノクロで続く記事とかもあった。
そんなときにはカラーポジをモノクロページで使った。
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なんだ、できるのかと以後はほぼすべてカラー撮影。
モノクロだって現像とか外注するとけっこう高いし。
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ただし、僕より上の世代のカメラマンは違うようだった。
基本はモノクロで、カラーで撮るのは
色に特別な意味があるときだけという人もいた。
「特別な意味がないといかんのか?」と思ったけど、
たぶんゲージツ派のカメラマンだったのだろう。

 

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2023/12/22

冬至2023

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あいかわらず寒さは得意ではないが、
この時期の仕事が昔ほど憂鬱ではないのは、
カメラの高感度性能が上がったせいかもしれない。
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そういえば、F-14はこんな時期に初飛行したのか。
誕生日は昨日、12月21日だろって?
ニューヨークとの時差を考えたら、たぶん今日でしょ。

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2023/11/15

補正できたらいいのに

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他人の写真を見て、いじりたくなることないスか?
もうちょっとアンダーにしたらカッコいいのにとか、
地面の傾きとか周辺光量不足とか、
最近の画像処理ソフトならば、どれも簡単なのに。
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他人の写真なんかどうでもいいし、
僕の写真もそう思われることがあるのだろうけど、
見てて気持ち悪いし、もったいないなと思う。
たまにメーカーから写真を借りるときの条件にも、
トリミングを含めて一切いじるのは禁止とかある。
これも他人の写真だからどうでもいいのだけど、
恥をかくのは御社ですぜ、とは思う。
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これは補正したらダメなやつね。周辺光量不足とはちがう。

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