献血手帳
初めて献血をしたのは高校2年生のとき。
班の自由研究のテーマを献血にしたのがきっかけだ。
発起人の女子はすでに何回かの献血経験者で、
献血前には低血圧でハネられないように走ったそうだ。
「そこまでしてやるのはヤバいだろ」と思ったけど、
自分でも少しは世の中のためになったのかもと、
そう実感できた人生初の経験だったかもしれない。
献血すると家族への輸血が優先されると聞いたこともあり
(実はそれはずっと昔の話だったそうだけど)、
ならば家族の中でも特に健康そうな僕が
できるだけ献血した方がいいのかという気持ちもあった。
やりすぎて母親に怒られたこともあったが、
親はまず子供の健康が第一だから、怒るのも理解できる。
献血手帳も今はカードやアプリになったらしいが、
ひとつひとつのハンコには生々しさと重みを感じる。
とはいえ、僕はもう長く献血をしていない。
イギリスで狂牛病が流行した頃からずっと、
海外渡航経験者の献血は制限されるようになっている。
今はさらに年齢的にも厳しくなったけど、
すでに僕の血を分けた人は世の中に何人もいるはずだ。
・・・・
そんなにイヤそうな顔をするなって(笑)。
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