技術者に良識
以前、あるテストパイロットを取材したときに、
技術者に操縦を経験させる活動もしていると言った。
自ら「飛ばす」というイメージをもてなければ、
とんでもない飛行機を作ってしまうからと。
「既成概念にとらわれないからこそ、
画期的なモノができるのかもしれませんよ」と言ったけど、
「それでは俺たちが殺される」と、そこだけマジ顔。
その後、なるほどなあと思う事例はいくつもあった。
わかっていない技術者の「画期的な飛行機」は
三流SFの駄作メカみたいなもんだ。
SFメカで人は殺せないが、実機では死ぬ、殺す。
もうひとつ、僕が技術者に期待したいのは人間性。
「いい人」である必要はないけど、良識と常識は大切。
それがないと、「技術的に作れる」というだけで、
作ってはいけない飛行機を作ってしまう可能性がある。
あいにく現役技術者にも「とほほ」な人はいるし、
過去にもたくさんいたし、
「やめとけ」といいたくなる技術者志望の人もいる。
いや、「やめてください」くらいか。職業選択の自由。
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