見られている
以前訪ねた日本ドルフィンセンターのイルカ、
ショータイム以外は派手な動きをするわけでもなく、
けれども顔を出して近くをゆらゆら泳いでいた。
人間を観察しているんですよ、と飼育員のおねえさん。
空気中でも、いちおう見えているらしい。
値踏みされていた、のかな。
フロートの上で姿勢を低くしてみると、
すーっと泳いできて水しぶきがかかるほどに。
こっちが驚くのを楽しんでいるのだろうか。
エサをあげるわけでも、遊んであげるわけでもないのに、
無闇に呼んではいけないなと思いつつ感激するのは、
双方向コミュニケーションの手応えを感じるから。
次はこちらが向こうの意志を理解しなくては。
カラスより賢そうだなあと思うけど、
賢さの尺度は動物によって異なるから比較はできない。
カラスの智恵は水中では役に立たず、
イルカの智恵もカラスには役に立たない。
人間の智恵は、イルカとカラスのどちらにも役に立たない。
以前ならば買わなかっただろうなというデザインの
イルカのタオルが、そのときから我が家にはある。
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