切磋琢磨
たいていの軽飛行機は後ろがあまりよく見えない。
見えても、アクリル面と角度がつきすぎたり、
尾翼だのが邪魔になって撮影には適さない。
だから昔、先輩カメラマンの瀬尾央さんが
見事に真っ正面の空撮写真を発表したときは驚いた。
カメラ機と被写体機をそれぞれ逆向きにスリップさせたと
記事で手の内を明かしてもいた。
なるほどねと思ったけど、マネをしたといわれるのは癪だし、
その方法ではマニューバーの自由度はほとんどない。
結局、もっと簡単に高い自由度で撮る方法を思いついたが、
太っ腹に手の内を明かす、ということはしなかった。
しかしある日、伊藤久巳が「わかったぜ」とうれしそうに。
バレたかというより、やっぱり気にしていたのかと笑った。
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