遠い街の方位を示す
とりわけイスラム圏の国の航空会社では
機内マップでメッカの方向を示せるようになっている。
いつも疑問に思うのは、その根拠はどうしているのかと。
地図にはさまざまな投影法があり、一長一短ある。
それぞれの投影法や、その特徴をよく理解しないで、
単純に地図上の2点を結んで「どっちの方角」とやっても
まるで見当違いになることもあるから注意が必要だ。
たとえばポピュラーなメルカトル図法でパリから東京を結ぶと
東京は真東よりも、やや南の方向にあると示される。
しかし最短距離で結ぶならば、東京は北東方向になる。
丸い地球を平面に投影して考えるから、こんなことになる。
どちらが間違っているというわけではない。
しかしメッカを向いてお祈りしているつもりの2人が
まるで違う方に向いているということもありうるわけだ。
ちなみに地図上で目的地の正確な方位を調べられたとしても、
それを実際に方位磁石で確認するときには
偏差(バリエーション)なども考慮しなければならない。
これは国内でも10度を越えるところがあるから無視できない。
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