確定申告の季節
確定申告は、払いすぎた税金を還付してもらう作業だ。
同業者の多くはそう単純化して考えている。
ギャラをもらうときには、あらかじめ源泉徴収で1割引かれている。
ところがどっちゃり稼いでしまうと、税率はもっと高くなる。
だから確定申告して不足分を余計に払うこともある。
しかしほとんどの同業者はそんなに稼げていない。
だから追加で税金を払ったという話はあまり聞かない。
情けないが、そういう交遊関係である。
たとえば年間100万円の稼ぎの税率が1割とすると(違うけど)
払うべき税金は源泉徴収されたのと同じ10万円でチャラ。
しかし実際には100万円を稼ぐために経費がかかっている。
交通費とか、事務所の家賃とか、ときには新しいカメラとか。
税金がかかるのは、こういう経費を抜いたあとの所得に対してだ。
たとえば年収100万円で経費が30万円なら所得は70万円。
払うべき税金はその1割で7万円ということになる。
ところがすでに源泉徴収で10万円引かれているから
3万円ほど払いすぎているということになる。
それを返してもらう作業が確定申告というわけだ・・・
かなり大雑把な説明だけど。
だから確定申告では経費となる領収書をセッセと集計する。
経費が多ければ多いほど還付金が増えるからだ。
ところが、集める領収書のセコいことといったら・・・(苦笑)。
そりゃあそうだ、普段は1円でも安くと取材費を切り詰めて
あと1回東横インに泊まったら1泊タダになるなあとか
タクシーなら20分だけど1時間に1本のバスを待とうとか
そういうことを考えながら取材しているのである。
だけどそうやって切り詰めると、結果的に払う税金は増える。
そんなことならばゴージャスなホテルに泊まって
都庁のお役人のようにタクシーに乗りまくるかとも思うが
そんなことができるはずもない。
なんだかな~とか思いながら電卓を叩くのが毎年の恒例である。
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