いよいよ明日から所沢で零戦公開
本来、雑誌の記事にするネタは「かぜたん」には出さない。
けれどもインターネットを通して無責任な風評が広がってしまうと、
後から月刊誌でそれを打ち消すのはとても大変だ。
だからあえて、記事として発表する前に書く。
それは所沢航空発祥記念館で一般公開される零戦の話。
機体の組立てを見せるだけで3000円もとるなんてと
批判的なことを言う人がいる。もちろん「高い」と思うのは勝手だ。
しかし、それで金儲け主義だと誤解する人が増えてしまうのは
部外者としてもしのびない。だから、書く。
今回、公開に先立つ組立作業を行う2日間には
1日100名ずつの見学者が募集され、
当選者は3000円を払ってその様子を見ることができた。
しかし、それは全額が東日本大震災の復興に寄付されるから
まったく主催者の儲けにはならないのである。
「全額寄付とは余裕ですな」とか、皮肉られるかもしれないが、
あいにく主催者には金の余裕などない。
だからせっかく飛行可能な零戦を持ち込んでも飛ばすことができず
エンジンを回して見せるのがせいいっぱいなのではないか。
「金がないのに全額寄付かよ」と、さらに言われる前に書けば
そうしたことにより日本への持込み許可が得られたのだともいえる。
しかし、さらに飛ばせるだけの資金的な余裕はないのである。
これからでも、スポンサーがつけばいいのだけど。
僕は、生きた零戦に再会させてもらえただけでも感謝している。
できることならば主催者にどんどん儲けてもらって、
何度でもこうした機会を作ってほしいなとも思っている。
逆に赤字で終われば、こうした機会はさらに減ることだろう。
そんなことも考えずに見学料金でぶつくさいう人がいるようでは
日本では古い飛行機の維持なんて、とても無理だろうと思える。
なるほど疾風も飛べなくなるわけだ。
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