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2012/08/24

謝らなくてもいいから

これまで何度かクレジットカードをなくしたことがある。
後から出てきたこともあるし、出てこなかったこともある。
どちらにしろ、なくした段階でそのカードは無効化するので
後から出てきたとしても、いろいろと面倒なことはある。
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たとえば飛行機のチケットも、最近はインターネット経由で
クレジットカードを使って予約することが多い。
チェックインでは、予約で使ったクレジットカードを機械に通す。
ところが、予約時のクレジットカードは無効化してしまったから
新しいカードで飛行機に乗れるようにしないとならない。
X社に電話すると、カウンターの者に伝えておきますといわれた。
当日は有人カウンターで、特に問題なく簡単に手続きできた。
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Y社の場合は、カウンターで書類を書けといわれた。
やれやれと老眼鏡を引っ張りだし、あれこれ記入していった。
これがけっこう面倒くさい。
しかも始末書でも書かされているような情けない気持ちになる。
Y社しか知らなければ「仕方ないな」と納得しただろうが、
X社ではこんな書類なんか必要とされなかったのだ。
とすると、これって僕にも航空会社にも無駄な手間なのかも。
Tunnel_trap
「あのね、僕も財布をなくして落ち込んでいるんですよ。
もちろん財布をなくしてしまったのは、自分の落ち度です。
でも、そのうえでこんなものを書かされていると、
自分がすごく悪いことをして責められているような気になります」
書類を埋めながら、僕は率直に感想をいった。
あわよくば、それが改善につながればいいという気持ちもあった。
けれども彼女はひたすら「申し訳ありません」と謝るばかりだった。
日頃からカミさんには、「若い人にしてみれば
オッサンであるというだけで怖いのよ」と注意されていたので、
できるだけおだやかな口調になるよう努めたつもりだ。
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「責めているんじゃないです。でもX社では書類は必要なかった」
そういう他社の例は業務改善のヒントになるはずだと思ったが、
彼女はやっぱり「申し訳ありません」と謝るだけだった。
たぶんこちらの言うことなんか聞かずに謝り続けているのだろう。
せめて業務改善のミーティングの話題にでもなればと思ったけど、
そんな可能性も低そうだ。きっと改善なんかできないだろう。
やはりクレジットカードはなくさないように注意しないと。

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