シェブロンノズル
<エアバスA340用のCFM56エンジン>
ノズルが花びらのような形をしているのは騒音を低くするため。
高速の排気ガスと周囲の空気とが混ざりあうところでは
空気が「ワーワーギャーギャー」と阿鼻叫喚状態になって、
それが「轟音」とか「爆音」と形容されるような騒音となる。
この混合をもっとスムースにコントロールすることができれば
騒音を低く抑えられるだろう、という理屈だ・・・、たぶん(笑)。
<エンブラエル170のCF34エンジン>
これと同じことをもっと簡単に実現したのがシェブロンだ。
ノズルを波型にカットすることで空気の混合をコントロールする。
どのくらい効果があるのかはエンジンにもよるのだろうけど
こんなシンプルな方法なら、効果はわずかでも「お得感」がある。
<ボーイング787のロールスロイス・トレント1000>
ANAの787に装備されているエンジン。
コアの燃焼ガスではなく、バイパスエアのノズルだけシェブロン。
<ボーイング787のジェネラルエレクトリックGEnx>
こちらはJALの787に装備されているエンジン。
熱交換機用のスリットの有無以外は、トレント1000とそっくり。
シェブロンにも違いがあるかなと思ったけど、同じに見える。
<ボーイング747-8のジェネラルエレクトリックGEnx-2B>
787のGEnxと同系列のエンジンだが、だいぶ印象は違う。
波の数も違うし、ノズル上側と下側では波の高さも変化している。
当たりまえのことだが、機種ごとの最適を追求しているんだね。
蛇足ながら登場当初はちょっと気になった羽根なし扇風機、
ベラボオに高いうえに、けっこう音がうるさいと評判が悪い。
僕は値段を聞いただけで興味を失ってしまったが
騒音は吹出口をシェブロンにして軽減できないかな(笑)。
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