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2012/04/08

T尾翼機のディープストール対策

Itm_md90_001
<いよいよ今年度で引退するJALのMD90。T尾翼が特徴>
飛行機というのは「前の翼」が先に失速するように作る。
たいていは主翼だ。
主翼が失速しても、水平尾翼がこらえてケツを支えれば
自然と機首が下がって失速からのリカバリーができる。
けれどもT尾翼では失速した主翼後流に水平尾翼が入ってしまい
水平尾翼がうまく機体を支えられなくなる。
つまり失速からリカバリーできないどころか、
より深い失速(ディープストール)に陥ってしまう危険がある。
Itm_md90_002
※イメージですけど。
そこでT尾翼の飛行機には、迎角が失速に近づくと、
強制的に下げ舵をとるような機構が組み込まれることが多い。
が、もっと簡単にこの問題を解決しているのがリアジェットだ。
Learjet31_1
<リアジェット31>
胴体後部にドーサルフィン(腹ビレ。赤い矢印)をつけて
水平尾翼が主翼の乱流に入ってもケツを支えられるようにした。
しかも新型では、ドーサルフィンの大きさもハンパじゃない。
Learjet60_1
<リアジェット60>
失速からのリカバリーだけでなく安定性向上にも寄与しそうだが
空気抵抗はかなり大きくなりそう。それでも有利なのかな。

ところでリアジェット60って、垂直尾翼にライトつけてるの?
電球交換とか、大変そうなんですけど。

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