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2011/01/31

地球温暖化で寒い

今シーズンも昨シーズンに負けずに寒い冬になっているようだ。
幸か不幸か僕は比較的早くから寒い地方の取材が続いたので
東京の気温が平年以下の日でも比較的しのぎやすく感じられる。
Paris_012_1
寒い日が続くと「地球温暖化なんて嘘じゃないか」という人がいる。
日本がリゾートのようになるのは楽しみといった大学教授もいた。
でも温暖化というのはこれまでのバランスが狂うということだから
そんなに穏やかに日本がハワイ化してくれるというものではない。
極端に寒い日が続いたり、酷暑になったり、冷夏になったり、
日照りになったりと、その影響はいろいろな形で現れてくるはず。
だから「温暖化のせいで寒い」ということも十分にありうるわけだ。

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2011/01/30

成田空港トンネル

秘密じゃないどころか、普通の旅客用通路だから
知っている人はとっくに知っているはずの成田空港の地下トンネル。
だけど僕はつい最近まで知らなかった。全長300~400m。
エプロンの下を貫いている。
ちゃんとした名前があるのかどうかは知らない。
Nrt_tunnel
<第1ターミナル南ウイング第4サテライトと第5サテライトを結ぶ>
出国審査のあと、第4サテライトのゲートなら右方向に、
第5サテライトのゲートなら左方向に進むから、
日本発で第4から第5サテライトに移動することはほとんどないが、
成田で乗り継ぐだけの乗客とかなら、移動距離を半減できるかも。
G550b_008_1_1
<だいたい赤線を引いたあたりの地下を通っている>
ただし、途中に何もないぶっきらぼうなだけのトンネルだから
余裕があるなら遠回りしてもショップとかのぞいて行った方がいい。

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2011/01/29

年の功

San_francisco2011
若いころに、つらい思いをした街は訪れるたびに憂鬱になる。
それから楽しい思い出もたくさんできたのに、
そのたびに完全に克服できたなと晴々した気分にもなったのに、
まだ、ふとしたきっかけに落ち込みそうになる。
いずれは完全に克服できるのだろうかと心配になるが、
克服できなくてもかまわんか、とも思えるようになったのが年の功。
むしろ「そういう街が世界にひとつくらいあってもいいかもね」とも。

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2011/01/28

カミナリ親父のケツ

ジェットエンジンのノズル(排気口)には速度や推力に応じて
適切な面積というのがある。
そこで超音速ジェット戦闘機の多くは可変ノズルを備えている。
リパブリックF-105サンダーチーフのノズルは、
さらに外側にも開いてエアブレーキを兼ねるようになっていた。
F105nozzle
おお合理的じゃんと一瞬思ったけれども、本当にそうだろうか。
推力制御と抵抗制御は別系統の方がいいんじゃないか。
それより、もうちょっと手を加えたら、
F-22とかよりも早く推力変向ノズルが実現できただろうに。

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2011/01/27

続々々 喫煙者の見る風景

Mouse
渋谷駅西口を出ると左手(南側)に公衆便所がある。
また、その前には植え込みをはさんでヤニ場がある。
その植え込みにネズミの巣穴(?)らしいものを発見。
(写真はネズミの周囲だけ明るく補正しています)
人がいても平然としている。
気になる人は見にいってみてください。
非喫煙者の人には、ちょいと煙臭い場所だけど。

これってブログなんかに書いているよりも、
JR東日本か渋谷区役所あたりに言った方がいいのかな。

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2011/01/26

ツンドラタイヤ

Tundra_tire
<冗談のように太く大きなタイヤをはいたキットフォックス>
これは不整地でも離着陸できるようにするための低圧タイヤだ。
アラスカのブッシュ飛行とかで多用されているためか
ツンドラタイヤと呼ばれている。英語の発音だと「タンドラ」かな。

見るからに抵抗が大きそうで、実際に速度や上昇力は悪化する。
失速速度は変わらないそうだが、旋回で角度が深まる傾向があり
それを不用意にラダーで補正しようものなら簡単にスピンに入る。
また地上での取りまわしも通常のタイヤとは異なるそうだ。
パイロットは、そうしたことを理解しないで飛ぶと危ない。

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2011/01/25

サブカメラ

よく「中級カメラ」の評価で「プロのサブカメラとしても使える」とか
「サブカメラとして最適」とかいう言葉を使う人がいるけど、
みんな、そんなHi-Loミックスみたいな使い方をしてるのかなあ。
僕の最初で最後の「サブカメラ」はキヤノンFTbといえようか。
キヤノンF-1を手に入れたあと、主役の座を退いたのだ。
が、半年がかりで準備したアメリカ旅行中に壊れてがっくりきた。
たとえサブでも、信頼できないカメラを使うことはできないと思った。
それから無理をしてもう1台のF-1を買ってFTbは手放した。
F-1が2台ならばまったく同じカメラだからメインもサブもない。
もちろん操作性も同じだから、慌ただしい撮影中でもミスが少ない。
以来、カメラはいつも同機種2台以上を同時に買い換えている。
Eos50ds
<新型を待ちきれずに、久しぶりにカメラをごっそり交代させた>
ちなみにHi-Loミックス式にいえば、Mid-Midセットかな。
あるいは「サブカメラのみ」とも(苦笑)。
高い「メインカメラ」を1台買うより安いよ。

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2011/01/24

やはり鶴丸

JALが鶴丸のロゴを復活させるそうだが、
JALよりずっと昔から「鶴丸」を使い続けているのがルフトハンザ。
Lufthansa
ドイツの国鳥であるコウノトリも似たように首が長いから
ひょっとしたらそっちじゃないのかとも思ったけど、やはり鶴らしい。

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2011/01/23

やらない方がいい?

Coffee_cup
立派なレストランではもちろんやらないが、たとえば牛丼の松屋。
牛丼を野菜セットで頼むとサラダ、味噌汁、生卵がついてくる。
食ったあとになんとなく食器を重ねてまとめてしまうこともあるけど、
少しは店員さんの負担軽減につながっているのだろうか。
それとも変な重ね方でむしろ手間を増やしているんだろうか。
飲食店でバイトしたこととかないんで、よくわからないけど。

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2011/01/22

飽きたら休めばいい

ときどき、写真を撮るのに飽きてしまうことがあるかもしれない。
たとえば僕は20代の頃はよくハンググライダーの写真を撮ったが
地上から撮り、山の上から撮り、さらには空からも撮り、
北海道から沖縄、ヨーロッパやアメリカ、インドまで出かけて、
それから行き詰まったような気持ちになった。
いろいろな景色、天気、時刻によって違いは出せるのだが、
それだけでは、なんだかつまらなくなってしまったのである。
Elsinore
1998年に香港啓徳空港がなくなってしまったときには、
今度は旅客機を撮る気が起こらなくなってしまった。
いろいろな旅客機が、ときにはダイナミックに、
ときにはショボく旋回して着陸する香港カーブと比べると
まっすぐに離陸して着陸するだけの旅客機は退屈に思えた。
いろいろな景色、天気、時刻によって・・・(以下略)。
Kaitak
こういうときは、無理して撮らなくてもいいと思う。
しばらくして、また撮ってみたらきっと楽しいと思えるし。

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2011/01/21

サイボーグはイヤだ

僕はサイボーグ009を少年マガジン連載中に読んでいた世代だ。
ブラックゴーストをやっつけたあとで、
宇宙まで迎えにきた002が燃料切れだったときは泣けた。
そのあとも物語が続いていたことを知ったときには
うれしいというより、ちょっと冷めちゃったけど。
Waxdoll_018_1_1
<サイボーグ、というよりただの蝋人形ですけど>
よくできているなあと思うけど、誰の人形なのか知らない(笑)。
※ハリウッドのマダムタッソー館所蔵。以下の写真も。

漫画を読んでいた頃は、もちろんサイボーグになりたいと思った。
小学校の低学年だろうか。
が、わりと早いうちに「やっぱイヤだ」と思うようになった。
Masks
きっかけは吉祥寺の名店会館に行った夢を見たときのことだ。
館内放送で「サイボーグになりたい人は来てください」と。
もちろん僕は喜び勇んで走って行った。
たぶん、地下のたこ焼き屋さんとか鯛焼き屋さんがあったあたり。
でもそこは手術室のようになっていて、
白衣の人たちが生々しい血のついた脱脂綿をもっていた。
サイボーグになるためには手術を受けるのかと気づいた。
小学校低学年のガキには、それはかなり恐怖だった。
で、僕はそれきりサイボーグになりたいと思うのはやめた。
Imitation
前歯を差し歯にしたとき、「これってサイボーグ?」と思ったのは
そのずっとあとのことだ。

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2011/01/20

リージョナルジェットとPBB

Crj_pbb_001
<アメリカではCRJやERJにもボーディングブリッジをつけている>
ドアが下にハミ出しちゃって、どうなっているのかと思っていた
Crj_pbb_002
<実に単純に、渡り板のような橋をかけているのだった>
当然、到着時にはドアを開けてからボーディングブリッジを接続し、
出発時にはボーディングブリッジを離脱してからドアを閉める。
ドアに階段がついているから、危ないことはない。
Crj_pbb_003
<見た目ほど不安定なものじゃない。手間はかかりそうだけど>

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2011/01/19

心を開き、喉も開いた

最後に酔っぱらってゲロを吐いたのは中国だった。
もうずっと前だけど、まあ、ほんの数ヶ月前ともいえる(笑)。
客人としてもてなされて、強い白酒(パイチュウ)で盃を重ねた。
ウワサに聞く、飲み干したらひっくり返して相手に見せるって作法。
「明日も撮影あるんですからね」と同行編集者に釘を刺されたけど
向こうだってしっかりもてなしてくれているんだから、引けない。
結果、お開きの頃にはマジでヤバいと思う状況になった。
ホテルに戻る途中で、何度車を停めてもらおうと思ったことか。
幸いにして、なんとかホテルまでは平静を装うことができたが
部屋に戻ってトイレに直行。久しぶりに喉に指を突っ込んだ(笑)。
おかげで翌日はすっきりケロっとしていたけど、
その晩も酒宴があると聞いたときは、心の底から恐怖した。
幸い、その日は白酒ではなくビールで勘弁してくれた。
Shenyang
前夜のことは、そこでも話題になった。
「酒をたくさん飲む人は、心を開く人だ」と言われた。
確かに言論の自由が制限される国では酒を飲むのも命がけかも。
日本でも、いつ心おきなく酒を飲めなくなってしまうことやら。

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2011/01/18

大きく見える飛行機

ダグラスDC-8と同い年の僕は、
日本でDC-3が旅客機として現役で飛んでいた時代を知らない。
初めて見たのは、そして乗ったのは19歳のとき、アメリカで。
思った以上に大きく感じたのは尾輪式で機首が高いからか。
後部のドアから乗り込んで自分の席まで歩くときに
キャビンの床が上り坂なのが新鮮だった。
Flying_classroom
<これまたでっかく見えるサボイア・マルケッティSM.82>
第二次世界大戦中に作られたイタリアの輸送機/爆撃機だが
戦後も30機程度が生き残って50年代まで飛び続けたらしい。
ちなみに後方のフィアットG.212がDC-3とほぼ同規模。

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2011/01/17

東京スカイツリーのスター性

Tour_eiffel_2
パリのシンボルのひとつになっているエッフェル塔にも、
建設前には「景観にそぐわない」という反対運動があったそうだ。
その美しさを評価されるには、相応の時間が必要だったのだろう。
東京タワーにはエッフェル塔のようなエレガンスはないが、
それなりに風格があるよなと、完成から半世紀をへて思える。
建設中の東京スカイツリーはどうもまだパッとしない感じだけど、
やはり長い年月をかけて愛される存在になっていくのだろうか。
実は、僕はちょいと怪しいと思っている。
Tour_eiffel
<こういう商品展開とか、やりにくい形だよね>

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2011/01/16

3点支持というよりはヤジロベエっぽい

地上の旅客機は、たいてい3本の脚で機体を支えている。
だけど荷重のほとんどは主翼下の主脚が受け持っており、
前脚は機体を安定させ、操向のきく程度の荷重しか持たない。
横から見ると、「なるほどな」と思うかもしれない。
N767ng
<元JALのJ767-300。赤線は阿施が書き入れてみた>
主脚はほとんど胴体全長の真ん中あたりについているのがわかる。
3点支持というよりは、ヤジロベエに近い。
ただ、主脚より前方には重いエンジンや前脚などがある。
後方にも尾翼があるけど、前方の方がやや重い。
だから前脚も合わせた3点でしっかり安定できる。
主脚をさらに後方に置けば安定度は増すだろうが、
離陸するのが困難になってしまうかもしれない。
Ana772_1
<前が重すぎたら、機首を上げられないでしょ>

かくも地上の飛行機というのは微妙なバランスで支えられている。
だから機内の貨物配置などによってはテイルヘビーになって
尻餅をついてしまう危険がないわけではない。
そこで貨物機の積み下ろし作業では尾部に支柱をつけることも。
Tail_stnsn
<747-400Fのテイルスタンション>
ただしこの支柱を受ける胴体には前脚部分ほどの強度はない。
したがって本気でケツに荷重をかけると歪んでしまう危険がある。
だからテイルスタンションには大きな荷重がかからないようにする。
これは、いわばセンサーみたいなものと考えた方がいいらしい。

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2011/01/15

スカイライン

Paris_sky
中庭から見上げたスカイライン。建物の壁が微妙に歪んでいる。
広角レンズのせいじゃないと思うんだけど。
建物ってみんな手作りなんだなと、あらためて。

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2011/01/14

重心による姿勢制御

Resurs_500
<ソ連のリソース500衛星とマーキュリー宇宙船(レプリカ)>
ソ連時代の大気圏突入カプセルはこのように球形のものが多い。
世界最初の有人宇宙船ボストークも丸かった。
内外の圧力差に最も耐えやすい形だからかもしれない。
ただし向きを正しくしないと再突入時のGに中身が耐えられない。
こんな球形では空力的に姿勢を決めるのは困難だが、
重心を中心からずらしてやればそれを前方にした姿勢で安定する。
…たぶん(笑)。
Gemini_1_1
ちなみにマーキュリーのような円錐型カプセルでも重心が重要だ。
重心を中心軸からずらすとカプセルに迎角が生じて
わずかばかりだが揚力を発生させることができる。
そこでカプセルをロールさせると揚力の方向が左右に傾くために
進行方向をある程度は左右にコントロールできるようになる。
ジェミニ宇宙船は、そうして狙った場所に着水する技術を確立した。

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2011/01/13

肉食って獰猛?

Gulls
<ポテチの争奪戦>
カモメというのは、意外に獰猛なんだと言われている。
その根拠は、他の鳥や小動物、ときには弱ったアザラシとかも
ツツキ殺して食っちゃったりするからみたいだ。
肉食(雑食)としては、ごく普通の姿ではないかと思うのだが、
きれいな姿で肉をむさぼり食ってる姿の意外性のせいかな。
Hello_zombie_1
<かわいい女の子も肉食ってると獰猛に見えるんだろうか>

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2011/01/12

手を振りたくなる

羽田の新管制塔が供用を開始してからちょうど1年になる。
世界で三番目の高さを誇る管制塔だ。
Haneda777_1
供用開始からしばらくして、僕は取材で中を見せていただけた。
そのときお世話になった管制官の方々も、まだたくさんいるだろう。
こちらから見えていれば、向こうからもこちらが見えているはず。
なんとなく、手を振ってみたくなる。

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2011/01/11

階段と翼と我が家と

Capitol
<とあるヨーロッパの古都の市庁舎>
人がたくさん集まるところと比較するもんじゃないとは思うが、
ここだけでも我が家よりも広そうだな~と思った。
A380wing
<エアバスA380の主翼(付け根部分)>
人をたくさん乗せるものと比較するもんじゃないとは思うが、
窓でもつけたら中で暮らせそうだな~と思った。

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2011/01/10

車輪止めというか飛行機止め

Chock
旅客機がスポットにつくと、ガッツリと車輪止めがかまされる。
とはいえジェットエンジンのパワーも負けずにすさまじい。
2007年11月にはエチハド航空に引き渡される予定のA340が
エンジン試運転中に車輪止めを乗り越えて暴走し、
前方の防護壁に突っ込んで大破する事故も起こっている(フランス)。
ましてや戦闘機となると、並の車輪止めではとうてい抑えきれない。
F15_run_up
試運転中のF-15。特製の車輪止めにアレスティングフックを併用。
それでも間近で見ていると、動き出しそうでこわい。

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2011/01/09

続・ニセ警官?

昔と比べると、ロサンゼルスの治安はとてもよくなっている。
もちろんまだ油断はしてはならないけど、
以前は油断するとかしないとかいう以前の危なさがあった。
少なくとも深夜のダウンタウンに一人で歩いて買い物に行くとか
とてもじゃないけどする気にならなかった。
それで何かあっても「馬鹿だね~」と言われるのがオチだもの。
だけど、いまは夜でもまあまあ歩ける。びっくり。
La_downtown
治安が悪いころ、地元で暮らす友人にアドバイスされたのは、
「たとえ警官が来てもすぐにはドアを開けない」ということ。
そんなこと言っても、本当に警官なら開けないとまずいだろう。
だけどニセ警官による強盗事件も珍しくないのだそうだ。
では、どうすればいいのか。IDなんか見ても信用できないし
「まず警察に電話するんだよ。外に警官を名乗るのが来ているが、
本当に警官を寄こしているのかって聞くんだ」
なるほどね~。

皆さまの安全な旅のご参考までに。

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2011/01/08

MRJの力

Jair_crj200
リージョナル・ジェットブームの火付け役、CRJは
胴体後部にGEのCF34エンジンを装備している。
おかげでキャビン床面を低くできて、タラップ車は不要だ。
…というか、うまくつけられない。
Jair_e170
E170は同系列のエンジンを主翼下に装備する。
それだけキャビンの床面も高くしなければならなかったが
日本のほとんどの空港にあるPBBとの適合性はよくなったし
クラス最大級の床下貨物スペースを得ることもできた。

ただしCF34のバイパス比は5~6程度とかなり控えめ。
単純にはこのバイパス比が大きい方がエンジン効率はよくなる。
日本のMRJが装備するGTFはバイパス比が10以上にもなり、
E170などのライバル機よりも高い経済性を実現できる予定だ。
とはいえGTFの直径はCF34と大差ないから換装も簡単なはず。
なのにエンブラエルが換装計画を具体化できないのは、
それだけではまだ十分に競争力を強化できないからだろう。
さらに大幅に機体設計を洗練させるとなると時間もコストもかかる。
そういう悩ましい気持ちにさせるのが、MRJの実力。

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2011/01/07

春が待ち遠しいような、怖いような

神頼みなんかするガラじゃないので初詣には行ったことがない。
だけど正月早々から小僧と神社には行った・・・凧を上げるために。
微風用の凧を用意したが、それでも全然ダメなほど無風だった。
Kafun_001
<そこで見た杉の木に、小さな松ぼっくりのような雄花がびっしり>
幸いまだ花粉症じゃないけど、これが弾けるかと思うとゾッとする。
今年は例年の約5倍もの飛散量になるというが、なるほどと実感。
どんな対策があるのかわからんけど、皆さまお気をつけて。

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2011/01/06

ステップとしてのスキッド

Bell412
大型のベル412ヘリコプター。スキッドに横棒が渡してある。
乗り降りするときには、ここに足をかけて階段のように使える。
地上だけでなく上空でドアを開けて空撮するようなときも
こういうステップがあるととても心強い。
R22_skid
ロビンソンR22は途中の横棒なしのスキッド。
小さいせいもあるけど、非力だから余計なもんつけたくないんだね。
空撮のときには、場合によってはやはりこれをステップとして使う。
R44_skid
R22を大型化したR44も似たような感じだけど、
スキッドを支えるストラットにフェアリングがついているのが高級感。
が、これがなかなか厄介モノなのだ。
後部ドアを開けて足を降ろしたいあたりにストラットがある。
ところがフェアリングにはたいした強度が与えられていない。
地上ではともかく、ボーボー風で脳みそもスッ飛んでる上空では…
Exit_jump
実は昔、空撮中に曲げちゃったことがある。
その仕事を依頼したクライアントが修理代も出してくれたけど、
S谷さん、あらためてごめんなさい。

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2011/01/05

ニセ警官?

ショッピングセンターで新しい蛍光灯などを買ったあと
駐車場の自分のバイクのところまで行ったら声をかけられた。
相手は警察官の服装をした若者だ。
まだ走る前だからスピード違反とかを問われるはずがない。
盗難バイクとか、整備不良とかを疑われたのかもしれないが、
バイクは僕のだし、無改造だし、保険だってしっかり入っている。
さらにいえば、つい最近バイク屋さんで整備してもらったばかりだ。
僕の人相はいいとはいえないが、さて何の用事だろう。
「二輪車の事故が増えているので安全運転をお願いします」
あ、そういうこと。それはごていねいに、どうもありがとう。
Tmpd
用件は終わりかとバイクに乗ろうとしたら「免許証を」と。
あ゛~?
なんで安全運転の声かけだといいながら免許証を見たがる?
なんかの捜査とかなら、そういえばいい。僕は協力するだろう。
だが親切を装いながら、不審者と同じ扱いをされるのは不愉快だ。
まあ小心者だから免許証は見せてやったけどさ、
そこで露骨にイヤな顔をしたのは、まだ犯罪とはいえないだろう?
なのにその若者、ただ見るだけじゃなくて何かをメモに控えていた。
怪しい・・のは僕じゃなくて、こんなことするヤツの方ではないのか。
「あなた、本当に警官ですか?」
と聞いてみた。小心者だから、おそるおそる。
「そうですよ」
「何か証明するものはありますか?」
「といいますと」
「知りませんよ、なんかあるんでしょ、そういうの」
その若者は右そでの「警視庁」と書いてあるワッペンを僕に見せた。
「そんなもの、マニアなら誰でも持ってるでしょう」
若者は不愉快そうに「名札のようなもの」を見せた。
露骨にイヤな顔をするのはまだ犯罪ではないから許すことにした。
「まあ減るもんじゃないが」と吐き捨てるように言ったのも。
だけど、それで本物の警官と証明されるのかどうかは知らない。
Qpd
<これはニセモノくさいですな>

もし本物なら、こんなくだらない時間つぶしじゃなくて、
うちの近所の通学路の車両通行禁止時間帯に疾走していく
無法な車でも取り締まってほしいな。いくらでも反則金を稼げる。
「常連」はアーミージャケットを着たメタボ男のV-Maxとか、
紺色のオペルとか、黒のポルシェ911(997)とかかな。
ここいらでは珍しい目立つ車で、よくぞ堂々とやると思うが(笑)。
もし制服で立っていてくれるならば、ニセ警官でも感謝しよう。
もうすぐ新学期もはじまるし、お願いしますね。

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2011/01/04

バルプップ・ミサイル

Agm12_bullpup
<AGM-12ブルパップ空対地ミサイル(中央の白いミサイル)>
はじめてソウルの戦争記念館に展示してあるのを見たとき、
「おお、これは『バルプップ』じゃないか~」と一人で笑ってしまった。

僕らが子供の頃に飛行機の知識を仕入れられたのは、
航空雑誌もあるけれどもプラモデルによるところも大きかった。
組立説明図の解説だけでなく、パーツを組み上げる過程やら
色を塗ったりする過程でもいくつもの発見があった。
なにしろ写真と違って立体で触れられるのだからリアルだ。
もちろんいまのように細かな形が違うとかうるさい理屈は一切なし。
とにかく、プラモデルのひとつひとつが僕らの師だったのだ。

ブルパップは、ハセガワ1/72のF-4C/Dについていただろうか。
僕はバルカン砲つきのF-4Eの方が好きだったのだが
友人が作ったというので見にいった。
そして、友人はこのミサイルのことをバルプップと呼んでいた。
「ブルパップじゃないの?」
「ええ?バルプップでしょ」
どちらの名前にしても当時の中学生には意味のある言葉ではなく
飛行機世界に陶酔するための呪文のようなものにすぎなかった。
だから僕にも友人にも確信はなかったし、
どちらが正しくても間違っていても、あまり関係なかった。

ちなみにブルパップというのはブルドッグの仔犬という意味らしい。
ブルドックのパピーってところだね。

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2011/01/03

たまにはこういう仕事もある

Wine_001
<パリの、とある五つ星ホテルのレストランのワインセラー>
よくわからないけど、おいしそうなワインがたくさん。
Wine_002
<アンティーク・ワインのお店では利き酒について学んだ>
よくわからないけど、高そうなワインがたくさん。
Wine_003
<もちろん、せっかくだから飲ませていただく>
いつもは無視するワインのウンチクも、なるほどと納得できる。
Wine_004
<ウンチクのないお店でも、ひたすら飲ませていただく>
1週間の滞在中、朝食以外はすべてワイン漬けというお仕事。
Toulouse1_084_1
<外でも飲ませていただく>
お仕事だもの、仕方ないでしょ。飛行機だってたくさん撮ったし。

丈夫に生んでくれた両親に、改めて感謝した酒浸りの1週間。
「テイスティングで、あんなに飲んじゃ駄目ですよ」とか
あとで注意されたりもしたけど(笑)。

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2011/01/02

T-34メンターのパッシングライト

自動車ではヘッドライトを点滅させることをパッシングという。
高速道路で「どけどけ、おらー」と前車をけちらしたり、
対向車に「この先でネズミ捕りをかけているよ」と教えたり、
主にそういう用途で使う(違ったっけ?…笑)
実は飛行機にもパッシングライトというのがついている。
Passing_light
<陸上自衛隊で使われていたT-34メンターの機首部>
赤いライトがパッシングライトだ。

実は僕は、最近までこのパッシングライトのことを知らなかった。
だからこの赤いライトを見たときに「?」と思った。
最初に思い出したのは夜間飛行の操縦訓練のことだ。
赤い光はあまり目をくらませることがないので、
外部点検などでは赤いフィルターをつけたフラッシュライトを使った。
だけど、前照灯を赤くする理由とは結びつかないなと思った。
軍隊では周囲から視認されにくいようにしているのかなとも思った。
でも戦車だって前照灯は白いはず(たぶん)。
そういえば昔の戦車には赤外線照射装置っていうのがついていた。
でも、初等練習機にそんなものをつける理由が思い浮かばん。

T-34メンターのマニュアルをひっくり返して、
これがパッシングライトという名前であるということはわかった。
だけど、どうしてそんなものがついているのかは書いていなかった。
WEBで調べてもよくわからなかった。
元空自のパイロットに聞いたら、「僕はT-3世代です」といわれた。
T-3なんかほとんどメンターみたいなもんじゃないかと思ったけど
パッシングライトはついていなかったらしい。
その後もアメリカのT-34オーナーも含めていろいろ聞いてみたが、
「なるほど、これで絶対に正解」という情報には行き当たっていない。
何かの合図に使ったものという説が有力だと思っているけど、
とりあえず今年の課題のひとつかな。

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2011/01/01

飛ばないウサギはスクーター

新しい1年が皆さまに幸せな年でありますように。
Mechanenko
飛行機マニアは、よく年賀状に干支にちなんだ飛行機を使う。
だけど、ウサギはあんまりなくて今年は困ったんじゃないかな。
軍用機としてはあんまり強そうじゃない名前だし、
民間機としても「飛ぶんじゃなくて跳ぶだけ」って感じでよくない。
ただウサギのマークをつけたというだけの飛行機ならば、
ヒュー・ヘフナーのDC-9や米海軍VX-4とかの黒装束軍団、
古い人ならばサンタナのL-188エレクトラとかも懐かしいかも。
あとは美保の第403飛行隊あたりを引っぱりだした人もいそうだ。

ウサギも地上の乗り物につけるには、軽快な、いい名前だと思う。
そういえば戦争に負けて翼をもがれた中島飛行機も、
戦後は飛行機製造の技術を投入してスクーターを作りあげた。
その愛称が、ラビットだった。EVとかで復活させないかな。
Rabbits
<ロサンゼルスで夜の噴水を見ていた若い人たち。青春だね>
・・・勝手に耳つけちゃって、ごめんなさい。

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