ボーイング727の前輪ブレーキ
突っ込みどころが満載の「かぜたん」だが、
そのたびに新しい知識が得られるのはありがたいことだ。
今回の突っ込みは、また仁林敬さんから。
ノーズギアにはブレーキがないと書いたら、
「前輪にも立派にブレーキが装備されている飛行機もあります」と。
まあ、世の中にはそんな酔狂な飛行機もあるかもねと思ったら、
「それはB727です」ということで心底びっくりした。
日本でもおなじみの、そんなにメジャーな飛行機だとは。
あわてて博物館の727の写真を引っ張りだしてみたが
どこにブレーキがついているのかよくわからない。
<フューチャー・オブ・フライトのイースタン航空727-100>
仁林さんに写真を送って見ていただいたのだが、
「博物館の機体なので取ってしまっているのかも」とのこと。
<システム図を見ると、確かに前輪にもブレーキがついている>
調べてみると、他にも前輪にブレーキを持つ機体がちらほら。
仁林さんには、前輪ブレーキが原因のトラブルなども聞いた。
たとえばスラッシュランウェイで溶けかかった雪がユニットに入り、
それが上空で凍結するとタイヤが固着してバーストの原因になる。
主輪はブレーキの熱で雪が完全に溶けてしまうのだが
前輪ブレーキは常に使うわけではないのでそんなこともあるらしい。
「特徴あるチャインタイヤも懐かしいですね」といっていただいたが、
実はわざわざこの写真を撮ったのも、それを記録するためだった。
前輪がハネた水をリアエンジンに吸い込ませないために
サイドウォールにちょっとした張り出しが設けられているのだ。
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