航空大学校という選択肢
今回の事業仕分けでは航空大学校も俎上にのった。
最近の航空会社の業績不振から就職率も悪くなっているし
以前から「つぶしてしまえ」という声もなかったわけではない。
けっこう心配していたのだけど、とりあえずは一息かな。
確かに民間飛行学校や大学でもパイロット養成は行われている。
しかも航大を卒業するパイロットは民間の企業に就職する。
ならば、わざわざ国の機関で訓練することはないではないかと。
なるほどね。
では、次は国立大学の医学部あたりを事業仕分けするのかな。
少なくとも民間病院に就職する医者の養成分くらいは。
もし自力で必要な資格を取ると約2千万円もの費用がかかる。
それだけ金をかけてパイロットへの道が保障されるわけでもない。
「それでもいい」とがんばる人たちが大勢いるのは事実だ。
だが普通ならば、躊躇する。あまりにリスクが大きすぎるからだ。
パイロットという職業は多くの人の進路選択から除外されるだろう。
それで公共性の高い航空網を高いレベルで維持できるかどうか。
あれこれと理屈は通せる。変えていくべき問題点も少なくない。
が、現状ではまだ「航大という選択肢」は必要ではないか。
少なくとも僕は、そういう選択肢を残してほしいと思う。
そういえば、来年度から航大募集時の身長条件が緩和される。
これまで身長163cm以上だったものが158cm以上になり
より多くの人に門戸が広げられることになる。
志望者には裸眼視力の緩和に次ぐ大きなニュースかもしれない。
この調子で色覚条件についても合理的に緩和されるといいね。
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