孤独なはやぶさ
来月にはいよいよ「はやぶさ」が帰ってくる。
機械なんかに感情移入するもんじゃないと思いつつも、
本当によく飛んでくれたなあと思う。
これを「偉業である」といわずに何といおうか。
でも偉いさんたちには、あまり可愛いがられていないように思える。
JAXAはかつて後継機の予算要求を自ら引っ込めかけている。
その代わりに他の予算は通してねってことだったのかもしれない。
僕は宇宙政策や駆け引きには疎いのだが、馬っ鹿だな~と思う。
「はやぶさ」と比べるべきものではないとわかってはいるが、
宇宙開発の看板計画ISS(国際宇宙ステーション)のお粗末さ。
山崎さんが無事に飛行を終えられたのはめでたいが
いつもながら何をしに行ったのだか、さっぱりわからん。
ISSの組み立て作業と物資の補給ですか?
でもISSっていったい何のために宇宙を飛んでいるの?
それがわからんところに物資補給といわれてもなあ。
もちろん、いろいろと科学実験とかもしているんだよね。
ちゃんとJAXAのホームページにも出ていた。曰く、
「例えば、ネズミの筋肉の細胞もその1つです。
宇宙では重力がないため筋肉が衰えるといわれていますが、
その仕組みをネズミの筋細胞を使って調べます。
また、宇宙空間での皮膚のバクテリア計測なども行います。」
ふ~ん?科学や技術は地道な研究と努力の積み重ねだ。
ネズミの筋肉とか皮膚のバクテリアの研究が悪いとは言わない。
さらに「無重力は気持ちいい」とか「地球がきれい」とか、
もう百回も千回も聞いたセリフをまた聞かされるのもかまわない。
でも、そのためにISSに年間300億円とか500億円払おうと
みんなが納得できるものかどうか。
僕は人間を宇宙に飛ばす合理的理由なんかないと思っている。
本にも書いたけど、結局は「夢」しか思い当たらないのだ。
だけど、いまのISSにそんな夢があるだろうか。
「ママさん飛行士」はくだらんワイドショーネタにはなったけど
それでもせいぜいパンダ程度の扱いでしかなかった。
今も飛び続けてる野口さんの話題なんかパンダ以下だものね。
これで年間数百億円もの予算を正当化するのは大変だろう。
でも、さっさと「はやぶさ2」をスタートできていれば、
「夢に数百億円をかけてもいい」って思うファンも増えたろうに。
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