ピンクのP-40
ピンクのP-40は、数あるウォーバードの中でも最悪の趣味だ。
これに匹敵する塗装は航空発祥記念館のKAL-2くらいだろう。
オーナーでありパイロットでもあるスー・パリッシュは
年齢を偽ってまでもWASPパイロットになろうとした強い女性だ。
戦後もまだ女性に対して閉鎖的だった航空業界に挑み続けた。
そんな女性が、どうして愛機をピンクに塗ったのか不思議だった。
「女はピンク色ね」ってステレオタイプな偏見に挑み続けた人に
ピンク色の戦闘機は最もふさわしくないようにも思えるからだ。
でも、たぶん違う。途中で開きなおったんじゃないかな。
「どーせ女だよ。旅客機のパイロットにもしてもらえなかったよ。
こうなったら戦闘機を悪趣味なピンクにして暴れまくるよ。
自分の戦闘機だよ。文句あっか」と、言ったかどうか知らないが。
この機体は現在はカラマズー・エア・ズーに収められている。
寅年の年賀状に使えるかと思ったけど、ちょっと厳しいな。
せめてシマシマ模様でもつけてくれればよかったのに。
<こっちはサメかもしれないし>
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