« 違約金の必要な新製品を売りつける | トップページ | AT限定免許制度なんかいらない »

2009/01/13

セミ・レバー・ランディングギア

Ana777_300er
<世界最長の双発旅客機、ボーイング777-300ER>

B777-300のように標準型から胴体を延ばしたモデルは
離着陸時に機首を引き上げられる角度が小さくなる。
主ランディングギアを支点に機首を起こしたとき、
胴体が長いだけテールストライクの危険が大きくなるからだ。
機首を大きく上げられないから、同じ速度での揚力は小さい。
離陸に必要な揚力を稼ぐにはより大きな速度が必要になる。
そこで一般にストレッチ型の離着陸距離は長くなってしまう。
特に胴体が長いうえに離陸重量の大きなB777-300ERでは
これはけっこう深刻な問題といえる。

そこでボーイングが考えたのはセミレバー・メインランディングギア。
ローテーション時に6輪のタイヤを斜めに踏ん張って
後方の2輪(左右で4輪)だけでつま先立ちするようにした。
これでランディングギアを長くしたのと同じ効果が得られる。
つまり機首の引き上げ角を大きくできる。
機首を上げることで機体重量の多くは翼の揚力に移行中だから、
最後のひと踏ん張りくらいならば2輪だけでも支えられるし。

「おお~!(拍手+座布団)」というアイデアだと思う。
ただし地上で見ていても普通のB777-300のギアとは大差ない。
777slg
<拡大してみても、本当に踏ん張っているのかまではわからんし>

|

« 違約金の必要な新製品を売りつける | トップページ | AT限定免許制度なんかいらない »