タヒチじゃなくてタチヒ
新立川航空機は、もとは石川島飛行機製作所として誕生した。
1924年設立の歴史ある会社である。
1936年に立川飛行機に名前を変えたが、
第2次世界大戦の敗戦によって飛行機は作れなくなってしまった。
で、1949年に第二会社として設立されたのがタチヒ工業。
いうまでもなく「タチヒ」は立川飛行機の略称である。
これは1951年に立飛工業となり、翌年に新立川航空機となった。
一方の立川飛行機は1955年に立飛企業に名前を変えている。
つまり昔からの立川飛行機は現在の立飛企業なのだが、
戦後にRシリーズの飛行機を作ったのは新立川航空機である。
新立川航空機を略しても「タチヒ」にはならないのだが、
戦後Rシリーズの1号機であるR-52は「タチヒ号」と呼ばれた。
ちょっとややこしいけど、そういうことだ。
<秋葉原の交通博物館に展示されていた当時のR-HM>
僕がこの写真を撮ったのは中学生の頃だ。
姉貴から借りたヤシカエレクトロ35で撮ったのだが
なにしろ暗いところで無理して撮ったから、
大学に入ってから撮りなおそうと思ったのが前回の顛末。
それはともかく中学生の頃はR-HMがどんな飛行機かも知らず、
腹と主翼の下に書かれた「タチヒ」の文字を見て
「ずいぶんリゾートっぽい名前だなあ」と思った。
僕には「タチヒ」も「タヒチ」もまるで馴染みがなく、混同していたのだ。
1970年代の中学生なんか、そんなもんでしょ。
いまでも「タチヒ」で検索をかけると、
「タヒチ」らしいのがいっぱいひっかかってくる(爆笑)。
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