空母は金がかかる
<小僧作。輪ゴムカタパルトで飛行機を射出できる>
空母の建造費は5~6千億円とかいわれている(艦載機分を除く)。
あんまりでかすぎてピンとこない。だから「欲しい」という人もいる。
だけど建造費はともかく、維持費を考えると、けっこう大変。
たとえば約5千人が乗り組むという人件費だけを想像してみよう。
ごく大雑把にならして、1人1日1万円。かなり安めの見積もりだ。
下っぱの水兵さんはそんなに給料をもらわないかもしれないけど
勤務中の食事とかも出さないとならないから。
もちろん幹部とかパイロットの給料はもっと高いけど、どんぶり。
で、空母を持つと人件費だけで毎日5千万円かかる。
このくらいの金額になると、なんとなく「大変そう」と想像できる。
ちなみに実際の空母の維持費は年間1兆円以上といわれている。
1日に人件費5千万円どころか、30億円近くかかる計算だ。
それだけの金を払う覚悟をしたうえで、「欲しい」とかいわないとね。
空母や軍備だけでなく、いろいろなところでいろいろな計算をする。
普通の会社とか、お役所とか、いろいろ。
もちろん単純に金額だけで高いとか安いとかいうことはできない。
ただ、いろいろイメージしやすくはなる。
たとえば建設費が空母10隻分の国際宇宙ステーションとか。
<名古屋空港航空宇宙館に展示されていたISSの模型>
先日、ようやく日本の実験棟「きぼう」が宇宙にあがった。
日本独自の有人宇宙拠点ができたのは誇らしいものだが
これを作るのにかかった費用は約7000億円。空母に匹敵する。
しかも年間維持費はもろもろ含めて約800億円といわれている。
こちらは空母を維持するよりもだいぶ安くすみそうだが
JAXAの年間予算はせいぜい2000億円規模だから
そこから毎年これだけ食われてしまうのはかなり大変だろう。
もちろん他の研究テーマに対する影響も大きい。
そうした分野の人たちにとっては「希望」どころか「絶望」的。
いや、役に立っているならいいんですけど、実感ないもんで。
今回も話題になったのは「日本食の宇宙食は評判がいい」とか
そんなのばっか。普通の人は死ぬまで食うチャンスはないのに。
そのスピンオフでコンビニ弁当でも美味くなるのかな。
僕も宇宙開発に胸おどらせて育った世代だから応援はしたい。
だが、これではあまりにも情けない。
| 固定リンク