やっぱスキッドつける?
<先日引退したANAのA321。テールスキッドはついてない>
ルフトハンザA320のハンブルク空港での翼端すりすりには
驚いた人も多いことだろう。よくぞご無事で生還された。
でも、あんな横風でよく降ろそうなんて考えたもんだ。
ド横風でガスト49ノットって、ちょっと無謀じゃないっスか?
パイロットの「名人芸」をほめたたえる人もいるけど、
その前に着陸の判断は的確だったのだろうか。結果論だけど。
それはともかく僕がけっこう驚いたのは
「あ~、やっぱりA320でも翼端をすっちゃうんだ~」ってこと。
たとえば胴体をストレッチした派生型旅客機を作るとき、
ボーイングならば、たいていテールスキッドを追加する。
長くなった胴体を、離着陸時にこすらないための配慮である。
だけどA320の胴体を伸ばしたA321にはスキッドがない。
FBWのプロテクションが機体姿勢を安全範囲に制限する。
だからスキッドも要らないのだと、僕は勝手に解釈している。
そして、ケツに限らずエアバス機はみなFBWに守られている。
エアバス機に限らず新しい旅客機はみなそのようになる。
が、今回の事例ではそうしたプロテクションが機能しなかった。
あるいは機能しても翼端接触を防ぎきれなかった。
もちろん、だからといってプロテクションが無力だったとはいわない。
あの程度すんだのも、FBWのおかげかもしれない。
でも無条件に、全面的に頼ることはできない。当たりまえだけど。
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