いろいろはじめての機体
<ハロースカイとかち豊頃飛行場時代のASK-21>
このASK-21は僕にはとても思い出深いグライダーだ。
なにしろ初めて自分の手でループをしたのがこの機体だった。
後席は堀川勲教官。最初は引きが甘くて「もっと引けー!」と。
グルリと回ってやれやれと思う間もなく「もう1回いくぞ!」と。
それですっかり高度をなくしてすぐに着陸したけれど、楽しかった。
後日、この機体でもうひとつの「初めて」を経験した。
雑誌の表紙用に空撮することになり、セスナ150で離陸。
が、ASKの通常の滑空速度はセスナの巡航よりもかなり遅い。
で、正面カットを撮ろうと四苦八苦していたときにクルリと。
訓練で意図したものでなく不意のスピンはこれが初めてだった。
幸いパイロットの斉藤雅裕さんは緊急機動訓練を受講したばかり。
一旋転もすることなしに難なくリカバリーして、
「お~、びっくりしたな~。EMTうけといてよかったな~」
「いや~、見事なリカバリーでしたね~」
などと盛り上がりつつ、再び追いかけようとしたのだが、地上から
「いい加減にして降りてきてくださ~い」と怒られて撮影中止。
降りてから皆さんに謝ったです、はい。
ちなみに、よく「謝るくらいなら最初からやるな」という人がいるが
なかなかそうはいきません。人生、あとから謝るようなことばかり。
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