サイゴンではクラクションがマナー
<T型フォードの運転席>
クラクションらしきものは見えないけど、ついてるんだろうなあ。
僕はクラクションを鳴らされるのが嫌いだ。
だから、やたらとクラクションを鳴らす人も嫌いだ。
ときどきクラクションが原因で殺人事件が起きるのも、理解できる。
が、かくいう僕もクラクションを鳴らしまくったことがある。
日本ではなくてベトナムでだけど。
そのときはホーチミン(サイゴン)でスーパーカブを借りて走り回った。
とにかくホーチミンではバイクがすごい密度で走っている。
しかも借りたバイクも含めてほとんどバックミラーがない。
そして誰もがロクに後方確認もしないで好き勝手に右折左折する。
いちおう、どう動かれてもいいように備えてはいても、限度がある。
そこでクラクション。危なくなってから鳴らすのではない。
「後ろにいるぞ~、注意しとくれ~」という意思表示で鳴らす。
ある意味では鳴らした方が親切、マナーみたいなものだ。
かくしてホーチミンの街中は日がなクラクションの嵐となる。
まさか日本でクラクションを鳴らしまくるドライバーが
ホーチミンと同じ理由で鳴らしているとは思わないけど。
ちなみに僕の感じるところではクラクションを鳴らす頻度と、
その国や地域の車文化の成熟度には相関があるように思う。
で、いわゆる先進国ほどクラクションを聞く機会は減るが
例外が某アメリカ合衆国のニューヨーク。
ベトナム戦争でのサイゴン滞在経験者が多いのかな。
あるいは単純に、車文化の成熟度が低い。
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