グラーデ単葉機とウイードホッパー
日本初の公式飛行は徳川好敏大尉によって行われた。
ただし「公式」とつけるのがお約束である。
実はそれ以前に、日野熊蔵大尉の乗るグラーデ単葉機が、
練習中に地面を離れてしまったという事件、があるからだ。
徳川大尉のアンリ・ファルマン機はかろうじて現存しているし
(ただしオリジナルのパーツはたいしてない)
イラストなどでも見る機会が多いのに対して、
日野大尉のグラーデ単葉機はほとんど知られていない。
僕も昔、ドイツ博物館で見たときはおったまげた。
<グラーデ・アインデッカー1909年型>
高翼単葉の主翼の下にむきだしのコクピット、その両側に車輪。
エンジンは主翼中央にトラクター式に装備。
まるでULP(超軽量動力機)のウイードホッパーとそっくり!
いや、そういう言い方を失礼だろう。
ウイードホッパーってグラーデ単葉機とそっくりだったんだ。
強いていえば主翼がストラット支持かワイヤー支持かという違い。
<ウイードホッパーを国産化したつばさW-1>
いまは岐阜のかかみがはら航空宇宙科学博物館に
グラーデ単葉機の精巧なレプリカが展示されている。
ULPの愛好家なら、きっと驚くに違いない。
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