アーミージャケット
はじめて沖縄を訪ねた高校生の頃、
米軍払い下げのアーミージャケットを着て行った。
すぐに後悔した。ベトナム戦争の終結から3年後、
当時の沖縄は、趣味でアーミージャケットを着て歩くには
まだ街の空気が生々しすぎた。
趣味で軍服を着れるのは戦争の気配がない場所だけだ。
街でファッションとして定着した米軍フライトジャケットも
自衛隊の取材に着ていくのはちょいとためらう。
ノーメックスのフライトスーツを着たくなるような仕事もあるが、
せめて上下まるごとコットンでまとめるくらいで妥協しておく。
それが自分なりの、民間人としてのアイデンティティー。
で、フライトスーツを着るのは草むしりのときくらいかなあ…。
要するにツナギだし、大きな麦わら帽子が似合いそうだし。
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