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2006/10/31

カクテルですき焼き

Bar01

「いい酒がわかるようになるには、悪い酒をあびるほど飲め」
正確じゃないけど、そんなことを開高健さんが書いていた。
なるほどなあと思って、社会人になるとさっそく実行した。
親のスネをかじっていた学生時代は酒どころじゃなかったから。

あびるほどは飲まなかったけど、安酒を中心に次々と試した。
開高さんが務めてた会社の「古」は絶対に悪酔いしたな。最低。
日本酒、焼酎、泡盛、ウイスキー、ワイン、ウォッカ、アラック…。
飲み損ねて5年間も放置されていたビール、なんてのも飲んだ。
マッカリみたいに濁っちゃってて、命がけだった。
もちろん、高い酒も飲んだ。海外取材の機会が多かったから、
バランタイン30年なんかも「比較的」安く調達できた。
で、「本当にうまいのかな」なんて、安酒と同じように飲んだ。
まだ「いい酒と悪い酒」を見きわめる自信はないけれども、
自分なりの基準はできた。とりあえず、それが大事かなと思う。
ちなみに、これまで飲んだなかで文句なしに最高だったのは、
10年ほど前に福岡の酒屋の娘さんにいただいた大吟醸。
銘柄は忘れちゃったんだが…(ドアホだ)。

どんなにまずい酒もいちおう全部飲むように努力したけど、
ボトル詰めのできあいカクテルにはとてつもなくまずいのもあった。
そんなときに、ふと思い出したのが大学時代の友人との会話。
「すき焼きの酒は何を使えばいいんだ?」
「酒ならなんでもいいんだよ」
そっかー、というわけですき焼きに使ってみた。

…うまいわけない。

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