白いゴキブリ
アリゾナの友人宅を訪ねたとき、
そこの小僧が、玄関で「白いゴキブリ」を発見した。
脱皮したばかりのゴキブリでもいたのかなと思ったが、
友人は血相を変えてスッ飛んでいき、即座に退治した。
白いゴキブリの正体は肌色のサソリ。けっこういるらしい。
ったく、おっかねえところに住んでいるなと思ったが、
海外で危険なのはサソリやガラガラ蛇だけじゃない。
熱帯地方ではマラリア蚊は珍しくないし、
街角のかわいい犬猫が狂犬病である可能性も無視できない。
「心配しすぎだよ」という能天気な人もいるが、
いずれも有効な治療方法はないことを知っているのか。
とりわけ狂犬病の場合は発症したらまず助からない。
つまり致死率は、ほぼ100%なのである。
幸い日本ではまだこうした病気の危険性は高くないが、
ゆえに、その危険性を甘くみている人が多すぎる気がする。
しかも犬猫を過剰に擬人化する昨今のペットブームのせいか
海外でも気軽にノラ犬と「交流」する観光客もよく見かける。
…死んでもしらねえぞ。まあ、人ごとだけどさ。
<首輪なし。どんなになつっこくても、近づかない方がいい>
世界的に最近の狂犬病の発症が報告されていない国は
ほんの十数ヶ国しかないという。日本は(まだ)例外的なのだ。
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