ダラダラできる時間を買う
仕事用のカメラをつぶしちゃいかんという心労もあるが、
たまに通勤時間帯の電車に乗るとドーッと疲れる。
サラリーマンの皆さまは、毎日ご苦労さまであります。
身体と荷物を壊さんようにしてください。
僕も大学の3年間は満員電車で片道1時間半の通学だった。
すぐに慣れた、というよりもあきらめの心境になったが、
人生を無駄にしているという気持ちはずっとあった。
年間3分の2は学校に行くとすると730時間を費やす計算だ。
参考までに書くと、まるまる1ヶ月(30日)は720時間である。
それほどの時間を電車の中でモミクチャにされるわけだ。
だから4年生のときは某研究所への派遣のあるゼミを選択。
自宅から自転車で通えるその研究所で卒業研究を仕上げた。
ただひとつ、電車通学でよかったのは潤沢な読書時間。
往復3時間もあれば、1~2日に1冊のペースで本を読める。
もちろんそんなに本を買う金はないから図書館を活用。
主に専門外の生物学とか民俗学とか、片っ端から読んだ。
その中途半端な知識は無駄な時間があればこそ得られた。
だが本当にギュウ詰めの時間帯は読書すらままならない。
やはり長距離通学は時間と体力、金を浪費するものだ。
都心に住む人が増えている。安くなったとはいえまだ高いが、
浪費されるはずの人生の時間まで買ったと思えば、どうだろう。
「とかいいながらダラダラしてるじゃん」とツッこまれそうだが、
ダラダラできる時間こそ貴重。 だから無理して買うんじゃない?
<都心には自然は少ないけど緑はけっこうあるし>
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