生サンマを焼きながら
晩メシのおかずに生サンマを焼いた。
ただ焼くだけだが、自分でサンマを焼くようになったのは、
子供が生まれてしばらくしてからのことだ。
それまでは面倒なんで、焼くのは切り身や肉ばかりだった。
でも子供には色々と食わせないと、ねえ。
焼く前に包丁でサンマの頭を落とすときには、すごい形相になる。
実は自分でも、さっき気づいたばかりなんだけど。
歯を食いしばって、「ううー」って感じ。
たとえ魚でも、頭を切り落とすときには少しゾッとする。
いいオッサンがブリッ子するわけじゃないけど、苦手なんだ。
でも、ロースターには頭を切らないと入らないから仕方ない。
それから腹に包丁を入れてはらわたをぐじゃぐじゃと出す。
通ははらわたがうまいなんていうけれど、僕は通じゃないから。
で、そんなことをしながら色々なことを思い出したりする。
小学校でのフナの解剖がイヤだったこととか、
知り合いのねえちゃんの買い物についていったことだとか。
まだ小学校に入学する前か、そんな頃だ。
そのねえちゃん、魚屋さんで魚をさばいてもらいながら
気持ち悪そうに「よくそんなことできるわね」といったんだ。
子供心にも、「自分で頼んどいてそれはねえだろ」と思ったよ。
だから歯を食いしばっても、生サンマは自分でさばくのさ。
普通の人には、当たりまえすぎてアホらしいだろうけど。
サンマでも、生首の写真はやめておくよ。
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