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2005/08/29

秘境の心地よさ

「家具は増やさない。それで入らないモノは捨てましょう」
そんな「シンプルライフな人たち」のリビングが紹介されていた。
さすがにきれいにしているんだけど、ちょっと退屈、そして窮屈。
公開用の写真を撮るための脚色もあるんだろうけど、
おおらかなそうな空間を、とても神経質に追求するという違和感。
そんな「神経質なシンプル」って、あんまりシンプルじゃない。
あと意外だったのは、うちのリビングの方がモノが少ないこと。
どうやら我が家は「シンプルライフ以下」みたいだ(苦笑)。

もちろん僕の書斎だけは例外だ。ガラクタの密度が高い。
なにしろ独身時代は2DKを占拠していたのに今は書斎ひとつ。
新築時に床を補強してもらったが、容積までは増やせない。
そこで引越しのときにガラクタを大量処分したが、生き残りも多数。
とても出しておく場所はないので、ほとんどしまったままだけど。

うれしいのは、どこに何を入れたか、もう忘れちまったこと。
狭い部屋だが、あちこちにわくわくするような秘境がある。
colony01
たとえば味気ない金属製ファイリングキャビネット、全24段。
表面は小僧のガンダム磁石に浸食されつつあるが、
中身は宝の山…のはずだ、たぶん。
探検しだすとキリがないので、お見せできないのが残念。

ちなみに残る壁はスライド書棚で埋めつくしてしまったため、
行き場のなくなった机は部屋の真ん中に置いていた。
「おっ、まるで重役の執務室みたいになったな、ふっふっふ」
調子に乗って偉そうな革張りの椅子も新調した。
だが、PCや周辺機器の配線が邪魔くさくてどうしようもない。
仕方なく書棚2本分の宝物を追加処分して机は壁際に。
ジャングルが伐採されていくように、また秘境が消えていった。
うーむ、残るわずかな秘境は世界遺産に登録してもらうか。
なんたって世にも貴重なあんなものや、こんなものが…。

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