日本内外航空のトライランダー
日本内外航空のBN-2A/Mk.ⅢトライランダーJA6401。
沖縄航空のアイランダーとともに
日本の航空史の中で忘れられそうな機体の筆頭だろう。
就航前に調布で撮影したもので、まだ社名の記載はない。
この機体には乗ったことがないが、
売り込みに来たデモ機(G-BCXU)には乗せていただいた。
取材ではない。僕はまだ高校2年生だった。
エプロンへの柵もなかった調布飛行場でずっと眺めていたら
(たぶん、すごくうらやましそうな顔をしていたんだろう)
関係者が「乗るか?墜ちても責任とらんぞ」と密航者扱いで。
立派なトライランダーのパンフレットまでくれて、
いやー、いい時代だった。そして、いい人たちだった。
30年も前だから、もう時効だろう。飛行時間は25分。
ちなみに「中央の第2エンジンから始動」なんてメモもある。
次が第1か第3かは書いてないけど、普通ならば第3だね。
でもトライランダーは両側のドアを使うから、どうかな。
当時の調布は、飛行機を見ているといいことが色々とあった。
整備士さんがエンジンランナップの間、乗せてくれたり。
邪魔しちゃいけないと黙って乗っていたら、
「つまんなかったかなあ…」なんてさびしそうにされたりして。
そんなことないです。いまでも感謝してます。
***********************
昔の調布を知る中年には、バックにアプローチ中の
日大FA200の方が懐かしいかもしれない。
この機体のエピソードは「イカロスの誕生」という本に詳しい。
福本和也さんが実名で当時の人間模様を書いていて
「いいのか、こんなに書いて」とビビったり笑ったり。
そのしばらく後に福本さんは亡くなってしまったが、
もちろん生きておられてもまるで気にしなかったことだろう。
| 固定リンク