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2005/07/31

川の文化圏

大学を出たあと1~2年だけ中目黒に住んだ以外は
生まれたときからずっと中央線沿線に住んでいる。
中目黒は目黒区とはいっても渋谷圏で、
いい町ではあるのだが、どこかしっくりこない気がしていた。
そのあと住んだ千駄ヶ谷は渋谷区になるが、
どちらかといえば新宿圏となる。
あれこれ不満はあっても居心地よく感じられたのは、
生まれ育った中央線沿線だからかなと思っていた。

最近、近所の神田川と善福寺川を源流までさかのぼった。
川の両岸に整備された遊歩道を自転車に乗って。
あたりまえだが、確かに神田川は吉祥寺の井の頭公園に、
支流の善福寺川も吉祥寺に近い善福寺公園に行き着いた。
いずれも子供の頃は庭がわりに遊んだ公園だ。

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井の頭池から流れ出る神田川の始点と石碑。

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井の頭池の源泉のひとつであるお茶の水。

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善福寺池の源泉のひとつである遅野井(復元)。

ひょっとして同じ中央線沿線だからではなく
同じ川でつながる文化圏に居心地のよさを感じるのかも。
人間のご先祖は水中に住んでいたというし。

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神田川に旧桃園川が合流するあたりにある歌碑。

ちなみに神田川はさらに都心を東西に貫いて隅田川に注ぐ
こちらはかろうじて飯田橋まではたどってみたが、
そこから先はあまり快適そうには整備されていない。

水が合わないっていうのかなあ。

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2005/07/30

カマキリ2005

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ようやくザリガニやカタツムリから解放されたと思ったら
またまたつかまえてきてしまった。
いや、ゴジラじゃなくてバブバブくらいのカマキリ。
ゴジラの背びれがお気に入りらしい。
ここだとくつろいでエサもよく食うんだよね。

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こちらは昨年のオオカマキリが生んだ卵鞘の断面。
やはり中央部分の卵は黒くバサバサに死滅している。
うーむ、残念でした。

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2005/07/29

モノにも愛情を

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何でも持てるボール。ちょっと自慢。

このまえケナしたばかりのキヤノン・パワーショットS50
バッグから落として壊した。あいにく下は舗装路だった。
外装のダメージはたいしたことないが、けっこう重症。
モノに愛情を注いでいないと、ときどきこういうことがある。
後ろに乗せてあげた女性が「こんなバイク嫌いだ」といったら
翌日に盗まれちゃったりとか。
まあ、迷信と承知しながらだけど、ちょっと後味が悪い。

やはりモノにも愛情は必要だ。

捨ててしまおうかとも思ったけど、とりあえず修理に。
いちおうキヤノンのプロ会員ということになっているのだが
コンパクトカメラの修理には優遇あつかいがないそうだ。
でも、プロが仕事で使うのは一眼レフだけ?
んなことないだろう。
たまに仕事でも使ってるんだけどなあ、出版社に内緒で。

しかし、どうも最近、故障するものが多い。
火花の出た電子レンジとヒビの入った炊飯器は新調し、
ついでに安物のオーブントースターは廃棄。
小僧が生まれたときに「自然の風がいいかな」と買った扇風機も
注油しても注油してもキシミ音が消えなくなったので買い換えた。
電チャリも内装ギアが不調だったのを修理。
レキサーのCFカードはデータ消失のおそれがあるとかで交換。
EOS-20D用のバッテリーグリップもリコール?で無償修理。
ときどき不安定になってイラついた無線ルーターも買い換えたし、
最近では複合プリンターが変なエラーを出すようになり戦々恐々。
そういや水槽化した防水時計の代わりはまだ買えてない。

みんな、こんなに愛してるのに…。

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2005/07/28

ロンドンのチューブ

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最近テロの頻発しているロンドンの地下鉄(チューブ)
これは初期の路線用に作られた狭い車体のモデル。
そのうちアメリカの駅みたいに撮影禁止になっちゃうのかな。
で、ついでに日本の国土交通省も駅の撮影禁止を通達とか。

初めてチューブに乗ったときにはその狭さに驚いたが、
地下鉄なのに喫煙車両があったのにはもっと驚いた。
まあ開通当初は蒸気機関車で引っ張っていたくらいだから
煙草の煙なんか屁でもないんだろう。
でも床も吸殻だらけだったのには驚いた。さすが紳士の国。

煙草といえば禁煙大国シンガポールも昔はすごかった。
町外れの食堂で灰皿を頼んだら怪訝な顔されて、
よく見たら、みんな吸殻を床に捨てて踏み消していた。
ゴミの山の中でゴミ箱を頼んだようなものだね。
その反動で、ああいう禁煙政策が生まれたのかな。

ちなみにその食堂、出てきたコーヒーも印象的だった。
底の方にコンデンスミルクがたっぷり沈んでいて、
それを好みの甘さになるまでかきまわして飲む。
最初は知らずにグリグリかきまわしてしまい大変だった。
しかもスプーンは小型のレンゲというのが普通のスタイル。
街の屋台では海賊版のカセットテープばかり売っていたし、
ビーチは背中に湿疹ができるような不潔さ。
「安宿へ」とタクシーに乗ったら売春宿に連れて行かれたことも。
売春宿で素泊まりした経験って、普通はあまりないだろうな。
それと比べると、いまのすましたシンガポールは面白くない。
久しぶりに訪ねて「昔はこうだったじゃない」って聞いたら、
航空会社の若いエリートたちはきょとんとしていた。
まさか…、まだ生まれてなかった?

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2005/07/27

日本飛行機 NP-100アルバトロス

またまた歴史に埋もれてしまいそうな航空機。
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日本飛行機が1975年に開発したモーターグライダー、
NP-100アルバトロス。

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サイドバイサイド複座で胴体内にダクテッドファンを装備。
厚木基地外周で撮影。識別記号はなく型式名のみ表記。

まだ日飛に保管されているんだろうか。

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2005/07/26

食事の前に手を洗うな

「ハンカチ、ティッシュを忘れるお子さんが多い」
小学校の保護者会での注意事項のひとつだ。
40年前とたいして変わらないね。まるでデジャヴだ。
こういうシツケは口先だけで注意しても説得力がない。
いわば、親の生きざまが問われているといえよう。

もちろん僕はバンダナとティッシュを持ち歩いている。
インドでは万能なバンダナなしでは生きられなかったし
日本でも何度か公衆便所で紙がないという経験をした。
が、子供の頃はもちろん持ち歩く習慣なんかなかった。
いまでも手を洗ったあとにバンダナを使うのはマレで、
たいていはブルブルと手を振るだけだし、
それで足りなければ髪の毛をなおすフリしてササッと。
小僧にも「手なんかシャツでふいておけ」と教育してきた。
今さら「ハンカチもったか」といっても説得力がない。
ま、こうして世の中の不条理を教えるのもシツケだ。

そもそも食事の前に手を洗えと、誰が偉そうにいえるのか。
高級レストランにやってくるセレブな有閑マダムたちの、
あるいは結婚披露宴に正装してくるお偉いさんたちの、
何人が食事の前にまず手を洗いにいっているだろう。
トイレついでじゃなく食事前だからと洗う人がどれだけいる。
今日、一緒に昼飯を食う会社の同僚、よーく観察してみな。
もちろん僕は、食事前にわざわざ手を洗いにいったりしない。
よほど汚れて気持ちが悪いときはともかく、いかないよ。
だって手づかみで食うわけじゃないんだもの。いいじゃん。

というわけで我ら父子は、きたないぜ。
同じ電車に乗った人、吊り革や手すりには注意してくれよ。
でも空いた席に目の色を変えるようなシツケはしていない。
ガキは立ってろ。これなら説得力をもっていえる。

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子供の手を特殊なカメラで撮影するとオーラが写って見える。
(ウソだぜ、信じるなよ。手、洗ってないんだからな)

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2005/07/25

フランスのトライデント

外国語では同じスペルで発音が違うのは珍しくない、
つーか、当たり前のことである。
旧ソ連のグルジアがジョージアと同じと知ったときは驚いた。
それをジョージアと発音するCNNの無神経さにもあきれたが、
日本でも中国や韓国の地名、人名の日本読みは珍しくない。
まあ、同じようなもんだね。
だけどアメリカ人だってパリを観光旅行するときには、
ジョージⅤではなくジョルジュサンクの方が異国情緒だろうに。

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フランスのロケット/ジェット混合動力機S.O.9000トリダン。
英語ではトライデントとなる(いずれもカタカナ発音だけど)。
トライデントは三叉の鉾ということはよく知られている。
そしてこのカタチ。トリダンという名前にピンとこなかった人でも、
トライデントと聞けば「なるほどね」と納得できることだろう。
でもやっぱり、このヒコーキを呼ぶときはトリダンの方がいい。

ところでトライデントといえばポセイドンの武器としても有名だ。
ポセイドンはフランス語でなんと発音するのだろうとも考えたが、
これはもともとギリシア神話に登場する海神のこと。
わざわざフランス語の発音にこだわることもなさそうだ。

…で、ギリシア語ではポセイドンという発音でいいのかね。

〔博物館の展示機と雲の写真を合成〕

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2005/07/24

地震お見舞い

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地震のニュースで流す、無人の街頭カメラ映像。
街の樣子を見せるというささやかな意味はあるにしても、
「こんなに揺れた」みたいな誤解を与えるのではないか。

「こんなに揺れた」のは街ではなくカメラ。
確かにカメラは街の一部に固定されているとはいえ、
その映しだす映像はまぎらわしいものだ。
それとも…、確信犯?

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我がマンションのエレベーターも地震を感知して停止した。
幸い、閉じ込められた人はいなかったし
非常停止装置が機能することも初めて確認できた。
だけど、もう何時間もたっているのに復旧しないなあ。
24時間遠隔監視というから状況は把握されていると思うが。
大地震では電気も停まるから、しばらく復旧しないんだろうね。
いろいろと心の準備をすることができた。

ちなみに晩メシ作るのが面倒で寿司の出前をとったのだが、
注文したあとで地震が起きてエレベーターが停まった。
非常階段登るの大変そうだから下まで取りに行ってあげた。
その帰りに降りてくるご近所さんとすれちがって、
「あっ、お寿司ですね。いいですね~」と。
大地震じゃ、そんなに呑気なこといってられないんだろうなあ。

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2005/07/23

中年の老眼

中年が「トシを感じる」のは、どんなときだろう。
若いときほどは無理がきかないと思うのは中年に限らない。
この前も中学生が「若い人は元気だなあ」と小学生を見て。
バッキャローといいたいが、まあそういう気持ちもわかる。
贅肉だって、運動しなければ若いときからつくし。

「おじさん」「おばさん」と呼ばれてトシを感じる人もいるだろう。
僕は10代で甥がいたから「おじさん」と呼ばれなれていたけど、
「おばさん」と呼ばれるのを嫌がる中年女性は珍しくない。
ハタから見ていると、哀れを通りこして滑稽でさえあるが。
若くありたいという気持ちはわかるが、誰もトシには勝てない。
ならば本人だけ若いつもりの「妖怪みたいなおねえさん」より
「カッコいいおばさん」をめざせばよかろうに。

僕が中年になってトシを感じたのは、40をすぎてからの老眼。
視力を測ると悪くないが、暗いところで細かな字が読めない。
あたりまえのようだが、以前は暗くても読めたのだから驚いた。
くやしまぎれに同年代のヤツをつかまえて聞いてみると
やっぱり「見えなくなった」と白状するから愉快だ。
自分のことは棚に上げて、お互いの老化を笑いモノにしている。

ただし、ときどき「バカにするな」と怒る中年もいるから注意したい。
そういう人は老眼を自覚したときのショックが大きそうだ。
老眼というのは良くなったり進行を遅らせたりはできないらしい。
40歳をすぎていれば、もう例外なく時間の問題なのだが。
それとも「おにいさん」「おねえさん」と呼ばれたいタイプだったかな。

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小僧が光ファイバーで何か書いてくれたらしいのだが、
さっぱりわからん。暗いせいかね。

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2005/07/22

同い年の飛行機

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F-4ファントムⅡ。原型機のF4H-1は1958年に初飛行。

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DC-8。原型機(10型。N8008D)は1958年に初飛行した。

ちなみに日本航空向けの1号機(JA8001)が羽田に到着したのは
45年前の今日、7月22日のことだった。

そういや東京タワー、スバル360、スーパーカブも1958年。

…だから?

〔DC-8、JA8001は解体直前のセレモニーで撮影〕

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2005/07/21

劣化ネガ悲惨

これまで何度かネガの劣化について書いてきたが
今日はその実例をいくつかご紹介しよう。
まずは緑に塗りたくったようなDHC-6ツインオッター。
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1975年8月に新潟空港で撮影した日本近距離航空機。
カラーネガで撮影したものをスキャンした、ほぼそのまま。
かろうじて機体に色が残っているようなので救えるかもと、
機体の白を基準にホワイトバランスをとりなおした。
dhc6a02
機体はマシになったが、背景の色が消えてしまった。
機体を抜いて周囲の緑を残しても不自然になる。
少なくとも今の僕には修復はできそうもない。

不思議なのは、劣化がフィルム単位ではないこと。
同じネガでもカットごとに変色具合がまるで違う。
ほとんど劣化していないようなカットもあれば、
たとえば2~3コマ後のカットは緑が少し薄い。
こういうのが、お互いまるで影響せずに隣り合っている。
dhc6b01
こちらも同じようにホワイトバランスをとりなおすと
「普通の古ぼけた写真」くらいにはなった。
dhc6b02
このくらい色が残っていれば、なんとか修復できそうだ。
ただし色補正だけでなく傷の補修なども必要になる。
dhc6b03

こつこつ地道に作業して、ようやくこのくらいになった。
手遅れになる前になんとか救えてよかったが、
とてもすべての写真でこんな面倒なことはできない。
dhc6b04


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2005/07/20

炎だけアポロ11号

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1969年7月20日、アポロ11号が月に着陸した。

この写真は炎だけNASAのアポロ11号を拝借。
サターンⅤの代わりにオモチャのX-15A-2を合成した。

あ~、またバカに「やっぱりウソだった」っていわれそうだ。

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2005/07/19

広告バス

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今年は日韓友情年なんだそうだ。
どうせ政府だか役人だかが勝手に決めたんだろう。
その趣旨はご立派だと思うが、
決めた当事者同士が全然やる気なさそうでシラける。
韓流ブームだって友情年の成果じゃないだろう。

そういやJAXA(宇宙航空研究開発機構)のWEBに
バート・ルータンの面白いインタビューが出ていた。
政府機関は民間宇宙開発をどう支援すべきかと聞かれて、
「政府にできることは、余計な口出しをせず、
邪魔にならないことでしょう」。
このインタビューをボツにしなかったJAXAは立派だ。

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2005/07/18

プールはどっちだ

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つかまらないときはプールを捜せ。
こっち、と書いてある。

で、台風はどうなった?

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2005/07/17

US-1塗装のUF-XS

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今はかかみがはら航空宇宙博物館にあるUF-XS。
これは三保に屋外展示されていた頃の写真。
現役当時の塗装は無視してUS-1風に塗られている。
「んだよ、これ」と思ったが、いまとなっては安心して笑える。
各務ヶ原では見事に現役当時の姿に復元されているからだ。

双発のグラマンUF-1アルバトルス飛行艇を改造して
外側に2発のSNJ用エンジンを追加。さらに胴体の上にも
吹き出しフラップ用のタービンエンジンを2基追加している。

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2005/07/16

さらばザリガニ太郎

しばし我が家に監禁されていたザリガニ
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さらばといっても、これは死骸じゃなくて脱皮した殻。
エビなら平気なんだが、ちょっと気持ち悪い。
もっとカリカリみたいな印象があるが、
脱皮したてはけっこうグジュグジュしているのだ。

家を空ける用事があって面倒をみられなくなったので、
脱皮後2日ほど養生させてもといた池に放してきた。
ちょっとなついたような気もするのだが、気のせいか。
zarigani02
釣ってきたときは右のハサミがまるごとなかったのだが、
脱皮するとここまで再生していた。すごいもんだね。

ついでにカタツムリも十数匹、もといた茂みに。
最初は2~3ミリの大きさだったのが、だいぶ成長した。
まだ食べごろにはなっていなかったが…。
snail01
ちなみに、かたつむりを飼ったのは今回がはじめて。
以前はエスカルゴも食ったが、もう食う気がしない。
かわいそうというより、気持ちわりい。

そういや去年の春は後足まで生えたおたまじゃくしを
やはり旅行の前に放しに行ったっけ。
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カエルは、ベトナムで一度食ったきり。
鶏肉みたいと聞いていたのだが、ウソばっか…。

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問い合わせの多いオオカマキリの卵だけど
まだ孵らないところをみると無精卵だったようだ。
小僧に「切ってみるか」と提案したら
自分でもこのまえ一部をちぎってみたらしい。
力が足りなくてでられないのかと思ったそうだ。
「ちぎったとたんにウァーって出てくるかも…」と、
おそるおそるちぎる樣子を想像すると笑える。
でもちぎった切れ端をつぶしたり、色々してみたそうだ。
一段落したら切断面の写真でも公開しよう。

ちなみにイナゴは食ったことあるけど、カマキリはない。
佃煮にしたら、どれも同じような味かなとは思うけど。

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2005/07/15

続・調布のトライランダー

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面白い写真がでてきたので、また調布のトライランダーネタ。
売り込みにきたデモ機、G-BCXUだ。
いや、面白いのは左のオッサンがサンダルばきだとか
みんなベルボトムっぽいスラックスはいているとかでなくて
(きっと僕もベルボトムのジーンズはいていたんだろう…)。

trilander02
十分な広角レンズがなくて苦労したコクピットの写真。
貧乏高校生だったんで、これ1枚しか撮ってない。
いまなら左席を中心に撮ってしまうところだが、
むしろ右側にカメラがシフトされているので、
HF周波数表が張ってあるのが見えたりして面白い。
プロペラのコミューター機でHFだもんなあ。

もちろんいちばん興味深い中央部分もしっかり。
上に三つ並んだ緑の玉がミクスチャー。
これは赤く塗るのがお約束だと思っていたのだが。
もちろん押し込んでリッチ、引いてリーンは同じだ。
その左下、オムスビに入っているのがエンジン回転計。
逆三角形に並べた方がピンとくるような気もする。
さらにその下の同配列計器がマニホールドプレッシャー。
下の方に並んで見えるレバーは左側の黒ノブがスロットル、
右側の水色ノブがプロペラピッチだ。

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2005/07/14

匿名ブログと美しき誤解など

「風の探検隊」をブログとして再スタートするにあたり、
匿名とすべきか、名前をさらすべきかとしばらく考えた。
仕事の原稿ではなく気晴らしが目的なんだから、
匿名にしておいた方が好き勝手なことを書けそうだ。
だが気晴らしでも自分の書いたことには責任を持つし、
匿名じゃないと書けないようなことなら書かない方がいい。
それに匿名にしても、どうせ正体はすぐにバレる。
ならば最初から名前をさらす方が気楽だろうと判断した。
僕の場合、もともと名前をさらして商売をしているのだし。

もちろん匿名のブログを否定するつもりはない。
というよりも普通ならば匿名にした方がいい。
余計な個人情報をWEB上でさらす必要はないからだ。
ただ、それでも正体はバレる。それは覚悟したほうがいい。
2ちゃんねるのような通り魔的な書き込みと違い、
ブログには個人を特定できる情報がきわめて多く含まれる。
まったく知らない、縁もゆかりのない人ならともかく
友人、知人など身近な人ならばだいたい見当がつく。
趣味や行動圏に共通点が多いのか検索にかかりやすいし、
そこから知人を特定する材料はいくらでもある。そして、
バレたときに気まずいのは、そうした身近な人だったりする。

そんなことは百も承知と割り切っている人はともかく、
匿名のつもりでヤバいことを書いている人は要注意だ。
まあ自分のことなら何があっても自業自得といえるが、
家族や友人のプライバシーまでさらしていると、
あちこちに不快な思いをさせることになる。
たとえば信頼して悩みをうちあけた家族や友人が、
それを匿名とはいえ正体のバレているブログに書いたら、
もちろんそれは決して悪意からではなく、またそのブログに
多くの同情やはげましの声が寄せられたとしても、
僕ならイヤだな。

また正体が知れていることを承知で書く場合でも、
無意識に問題のタネをバラまいてしまうことがある。
酒の席よりもさらに素性があらわになるのがブログだ。
たとえ「別の人格」を用意しても、人間性は隠しようもない。
それで改めて「いい人なんだなあ」と惚れなおすこともあるが、
「こんな人だったのか」とショックを受けることもあるだろう。

人間関係は、相手の人格や思想すべてを問うわけではない。
余計なことまで知ってしまったおかげでギクシャクしても、
過去の楽しい思い出や恩までが消えてしまうわけではない。
もうおつきあいしたくない、と絶交することもなかろう。
「だけどなあ…」とタメ息をついてしまうのである。
知らなきゃ知らない方が幸せってこともあるもんだ。
美しき誤解っていうのがあるなら、それも悪くはないなと思う。

r44a01
もし僕がブログを匿名ではじめていたとしても
こんな写真の何枚かですぐに正体がバレただろう。
考えすぎ? いやいや、世の中そんなに広くないぜ。

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2005/07/13

日本内外航空のトライランダー

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日本内外航空のBN-2A/Mk.ⅢトライランダーJA6401。
沖縄航空のアイランダーとともに
日本の航空史の中で忘れられそうな機体の筆頭だろう。
就航前に調布で撮影したもので、まだ社名の記載はない。

この機体には乗ったことがないが、
売り込みに来たデモ機(G-BCXU)には乗せていただいた。
取材ではない。僕はまだ高校2年生だった。
エプロンへの柵もなかった調布飛行場でずっと眺めていたら
(たぶん、すごくうらやましそうな顔をしていたんだろう)
関係者が「乗るか?墜ちても責任とらんぞ」と密航者扱いで。
立派なトライランダーのパンフレットまでくれて、
いやー、いい時代だった。そして、いい人たちだった。
30年も前だから、もう時効だろう。飛行時間は25分。
ちなみに「中央の第2エンジンから始動」なんてメモもある。
次が第1か第3かは書いてないけど、普通ならば第3だね。
でもトライランダーは両側のドアを使うから、どうかな。

当時の調布は、飛行機を見ているといいことが色々とあった。
整備士さんがエンジンランナップの間、乗せてくれたり。
邪魔しちゃいけないと黙って乗っていたら、
「つまんなかったかなあ…」なんてさびしそうにされたりして。
そんなことないです。いまでも感謝してます。

***********************

昔の調布を知る中年には、バックにアプローチ中の
日大FA200の方が懐かしいかもしれない。
この機体のエピソードは「イカロスの誕生」という本に詳しい。
福本和也さんが実名で当時の人間模様を書いていて
「いいのか、こんなに書いて」とビビったり笑ったり。
そのしばらく後に福本さんは亡くなってしまったが、
もちろん生きておられてもまるで気にしなかったことだろう。

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2005/07/12

ねじり花

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小僧がお寺の境内で発見。
はじめて見た。
あるいは見えていなかっただけか。

ちなみに、こういうスナップはパワーショットS50で撮っている。
以前は同系列のS30を使っていたのだがAF精度が低く
(故障かと思って修理に出したほど)
あれこれ使いにくかったので1年ほどで買い換えた。
ちなみにS30は小僧に自由に使わせているが、
こんなカメラで失敗作を量産したら大人でも自信なくす。

S50も、あまりほめられたカメラではない。
細かな操作性が向上しているのは評価するが、
高感度が弱くなりノイズが致命的なほどに多い。
クローズアップが撮れないという弱点もそのままだ。
すでに新型に移行しているが、もううんざり気味。
まあキヤノンに限ったことではないが、
どうもデジカメの開発方針には釈然としないものが多い。

いまコンパクト機で使えそうなのはフジF10くらいだろうか。
かなりいいらしいんだがAFがちょっと遅いらしい。惜しい…。
まあS50に慣れていれば平気かな。
最終的には、こういう簡単カメラで仕事したいんだけど
性能はよくなっても撮られる方が気合が入らないと困る。

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2005/07/11

YS-11初号機のエンジン

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国内某所に保管されているRRダート542-10。
YS-11の1号機のエンジンと説明板にある。
とすると成田航空科学館のYS-11には
エンジンがついていないのだろうか。
こんどまたじっくり見てこないと。
ysproto01

YS-11の1号機は1962年7月11日にロールアウトした。
零戦と同じで名古屋生まれなんだな。

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2005/07/10

こっそり捨てる気遣い

origami01

「もらっても困る」というモノはけっこうある。
安物の景品なら単純に「要らない」といえばいいが、
もらわないわけにはいかないモノも多い。
たとえば子供が作ってくれた折り紙のように、
「あげたい」という気持ちのこもったモノだ。
相手が大人だって、そういうモノはあるだろう。
要らなくても、「ありがとう」ともらっておこう。
プレゼントは、モノを介した心のやりとりだ。
それを受けとめれば、モノはあとで捨てるなり
適当に処分してしまえばいい。

もちろん、そうした処分はこっそりとが原則。
おおっぴらに「捨てた」なんて自慢するものではない。
そうした気遣いができなければ、
モノよりもずっと大切なものまで失うことになる。

な~んてつもりの話をしたら、笑いとばされた。
ま、それぞれの価値観だね。

******************

ちなみに要らないけど捨てるのに抵抗あるもの、
たとえば思い出の服とかオモチャとかカードとかは
写真に撮ってから捨ててしまうのも手だ。
デジカメなら何枚撮ってもお金も場所もとらないから、
どんどん撮って思い切って捨ててしまえばいい。

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2005/07/09

成田と仁川、そしてサイパンを追加

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空港喫煙室のライター
左側が成田第1旅客ターミナルビル、
右側が仁川国際空港。

ちなみにサイパン空港には喫煙所そのものがないが
出国審査場(日本語の看板が目印)近くの屋外喫煙所に
出発客が残したライターがたくさん転がっている。
saipan02
着いたら、まずここで貧乏くさくライターを拾うのも手だ。
タイミングが合わないと処分されちゃうだろうが。

そういや100円ライターが超貴重品の某国、
米系会社の出発前にはライター拾いが群がってるかも。
街中で転売すれば、ちょっとした小遣い稼ぎになる。
いや、到着客に売りつけるのが簡単そうだな。

…思わず買っちゃいそうだ。

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2005/07/08

JR新宿駅の新しいベンチ

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JR新宿駅はずっと大規模な改良工事を続けているが
新しく5~6番線ホームに設置されたベンチにびっくり。
線路と直角方向に置かれ、乗客の通路を狭めている。
これは主に中央本線特急の発着するホームで
確かに利用する乗客は少ない。
だからといってわざわざ直角に置くこともなかろうに。
これでは安全軽視といわれるのも無理はない。
そうでなくとも単純に邪魔くさい設置方法だ。
あるいは、なにか他に合理的な理由があるのだろうか。
設計者にまっとうな「こだわり」があるなら聞いてみたい。

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2005/07/07

七夕の宇宙船

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七夕の物語は中国の伝説に由来するという。。
それは日本だけでなくソ連極東の一部地域にも伝わり、
宇宙船にも願い事の短冊がつけられるようになった。
短冊はピアノ線でアンテナに結ばれており
船体の振動を拾って風を受けるように揺れたという。
その記録フィルムを見た日本の評論家で大学教授が、
「宇宙に風が吹いているはずがない。これはインチキだ」
と主張して印税やTV番組でひともうけした。
ソ連はこんな馬鹿を相手にするのは面倒だと、
宇宙開発でも極端な秘密主義をとることになった、そうだ。

あれ…、
七夕って1年に1度ウソついてもいい日じゃなかったっけ?

***********************

ソ連宇宙船の短冊の件、ウソですよ。
なんか心配になったので、念押ししておきます。
なおボストークはル・ブールジェで撮影(除・短冊)。
ここは本当にソ連宇宙関係の展示を気軽に撮れます。

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2005/07/06

DC-9のコクピット

青森県立三沢航空科学館に展示されているもの。
dc901

JAS(当時)の羽田第1ハンガーに展示されていたもの。
dc902
(窓外の景色はフォトショップで合成)

JAS機はスーパー80のパイロットと整備士の訓練用。
三沢のは実機からモギってきたものというが、来歴は不明。
-50以前のものだろうが、色々と違って興味深い。
三沢機にはスタンバイの高度計、速度計、水平儀もないけど、
これって、グラスコクピットになるときに義務化されたのかな。
JAS機には予備水平儀があるが、これは中身がデジタルだから?
でもスタンバイの高度計と速度計はやっぱりないようだけど。

そういえば最近の機体はスタンバイも液晶の統合表示なんだね。
アナクロにアナログ人間なんでびっくり。

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2005/07/05

携帯でリセット

mobilep01

居留守しているわけじゃないんだが、
「ぜんぜん電話にでないじゃん」と怒られることがある。
電話といっても固定回線ではなくケータイ。
家にいるときまで携帯しているわけではない。
大邸宅ではないが、そばにいないと聞こえない。
で、気がつくと「着信あり」とメッセージ。失礼しました。
でも月の半分は家で原稿を書いているのだし、
外でも仕事中は電話に出られないことが多い。
とりあえず固定電話にと、リコメンドはしているのだが。

ケータイで不便なのは音質や電池寿命などの技術面よりも、
番号やメールアドレスをしょっちゅう変える人がいること。
しばらく時間があくと連絡がつかなくなるのが面倒だ。
電話会社の変更や迷惑メール対策が主な理由なんだろうが、
人間関係をリセットするためという人もけっこういるそうだ。
ふ~ん。

人間関係はそんな簡単にリセットできるものではなかろうが、
リセットしたいという意志を伝えることはできそうだ。
「メール戻ってきちゃったけど」といわれてもシカとするとか。
ケータイにこめるメッセージはメールだけじゃないわけだ。
面白い時代である。
でもリセットする方だけでなく、される方も簡単でいいかもよ。
そんなメッセージを受け取ったら、あれこれ悩む必要はない。
相手の流儀に合わせて、ポイッと捨てちゃえばいいんだよ。

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そういや海外ではケータイはもっぱら通話するばかりで
日本のようにメールやカメラでフル活用というのは異様だと
ケータイから日本人の国民性や文化を語る人がいる。
でも、最近はあちこちで日本と同じケータイ風景を見る。
文化じゃなくて単純にサービスの違いが理由だったんじゃない?

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2005/07/04

鉄骨飛行機

towtriner01

鉄骨飛行機といえば、まずはアイアンバード。
新しい飛行機を作る前に実物大の鉄の枠組みだけを作り、
そこに油圧や電気などの配管配線を施して具合を見る。

それからタキシング専用なんていうのもある。
747開発時には高いコクピットに慣れるために、
実機と同じ高さにコクピットを置いた車が作られた。
777-300では長い胴体での脱輪を警戒して
実機と同じ車輪配置だけの鉄骨機が作られて樣子を見た。

これは成田で発見。初めて見たけどトーイングの練習用かな。
昔、羽田ではJA8001が使われていたそうだけど。

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2005/07/03

名前連呼は選挙後も続くよ、きっと

選挙のたびに名前を連呼する馬鹿が絶えない。
今回の都議選もあいかわらずでうんざりした。
保育園のお昼寝時間に「皆さまのため」ってガナって、
それがいかに皆さまの迷惑になのかわかってるのかね。
しかも今回は告示前のフライング(選挙違反?)もひどかった。
候補者でなく政党の宣伝カーであるなどとガナっていたが、
そんなしらじらしい口実をつける連中が愛国心を語っている。
いったい、誰がそんな人間を信じられるものか。

もちろん僕は投票を欠かさない。
小さな一票ではあるけれど。

今日でやっと静かな日常が戻るといいたいところだが、
明日も「御礼まいり」でガナる馬鹿がきっといるんだろう。

torii01
選挙告示前の宣伝カーも立ち小便も
同じようなもんだね。臭くて迷惑。

*******追記**********

いちばんうるさかったヤツ、落選。笑える。
まだまだ世の中、捨てたもんじゃないかもね。

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2005/07/02

埼玉にきていたルノホート

Lunokhod01

ソ連の無人月面探査車ルノホート、
昔、イラストの参考に写真を捜したことがあるが
あまり適当なものを見つけられなかった。
だが締め切りのあと、パリでばったりご対面
だいたい、そんなもんだよね。

ところが最近、古いネガかきまわしていたら、
なんと中学生の頃に日本で撮っていた。
1973年に入間基地で開催された国際航空宇宙ショー。
全然おぼえてなかったところを見ると
あんまり興味なかったらしい。
それは僕だけじゃないんだろう。
当時の公式パンフでも無視されている。

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2005/07/01

いい日だ

july01

なんたって今日から7月だもの。
7月だというだけで、気分いいじゃない。
「そうかなあ」じゃなくて「そうだね」といってみたら、
もう少し人生が楽しくなるかも。

チューリップがちょっと季節外れだが、
ま、そのくらいいい加減なのが7月生まれの美点だ。
「どうして?」じゃなくて「そうだね」、だぜ。

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