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2005/03/20

急ぎの仕事はデジタルより銀塩

撮影したその日に入稿しなければならない。
そんな急ぎの仕事ではデジカメよりフィルムが便利だ。
以前なら、まさかと思っただろう。
デジカメは速報性が魅力、のはず。
撮ったその場で画像も確認できるからそう錯覚もする。
だけど数カットではなく数百カットも撮って入稿するには、
フィルムの方が圧倒的に早くて簡単なのだ。

ポジフィルムをプロラボに出せば2~3時間で仕上がる。
しかも預けてしまえば仕上がりまでは手間いらず。
だけどデジカメの後処理にはまる1日たっぷりかかる。
PCへのRAWデータ取り込みや現像、簡単な取捨選択、
ファイル名をそろえてCD-Rやバックアップにコピー。
それからインデックス印刷などもつけないとならない。
最近のデジカメはデータ量が多いからいちいち時間がかかる。
とてもひとつひとつの画像を補正している余裕はない。
だから現像しただけのデータで入稿するのが精一杯だ。
「印刷用に画像を整えるまではカメラマンの責任だ」
という編集者もいるが、そりゃあ建前だろう。
現実はカメラマンと編集者で面倒をおしつけあうってとこか。
無責任というより、貧乏暇なし同士の切ない戦い。

先日も「急ぐのでフィルムで」という仕事を受けた。
デジタルカメラを取り巻く環境は、まだまだいびつなのだ。

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