金食い虫の電動アシスト自転車
これほど金のかかる乗り物だとは思わなかった。
いまの住まいに引っ越したとき、小僧はまだ1歳半。
すぐには保育園の転園がままならなかったため、
しばらく遠距離通園をすることになった。
せいぜい4キロ足らずだが、混雑する新宿を抜ける。
さて、どう通うか。
1歳半の子連れでラッシュ時の電車は厳しい。
車は渋滞するし、送ったあとの始末にも困る。
バイクは、まだちょっと無謀だろう。
とすると、やはり自転車か。
下見をして、効率よく行けそうな裏道を開拓した。
けっこうアップダウンがあるが、タイミングよく
ママチャリ型の電動アシスト自転車が発売された。
即座に発注。
予備電池、バックミラーなどを加えて約15万円。
原付スクーターよりも高いのかと驚いたが、
維持費はかからない…はずだった。誤算だったのだが。
いちばん金がかかるのがバッテリーだ。
毎日のように使っていると2年ともたない。1本2万~3万円。
電池1本が並の自転車よりも高い。すでに4本を追加購入。
また充電器も故障して、一度買い換えた。1万2千円。
タイヤの減りも早い。もともとの車重が30キロ以上。これに
僕と小僧の体重を加えると100キロを越えるせいだが、
何度も交換した。
さらに困ってしまったのは故障時。
購入した店も含めて普通の自転車屋ではお手上げ。
バイク屋でもラチがあかない。結局、修理工場にだしたが、
自転車屋の見当外れの修理に相当の無駄金を取られた。
そんなこんなで維持費には毎年数万円を費やしている。
馬鹿ばかしいのでサッサと処分したろかという気持ちと、
金をかけたのだから乗らなければというスケベ根性とで、
どっぷりと電チャリ地獄にはまりこんでいる。
ただし、とても素敵な乗り物であることは確かだ。
小僧を前に乗せ、風を受けてどこまでも走る。
そんな幸せは、お金には代えがたい。
前カゴは大容量なうえに耐荷重15キロを誇るため、
子供が成長しても最強の買い物カゴとして威力を発揮。
ここにダイコンだのニンジンだのを山積みにして、
上り坂でスポーツタイプの自転車を鼻唄で追い抜く快感。
…次に大修理が必要になったら悩むだろうが。
| 固定リンク