親指シフトキーボード
僕は親指シフトキーボードのユーザーである。
最初に使ったマシンは82年発売のマイ・オアシス。
「100万円を切った」と話題になったワープロだ。
つきあいのあった編プロがリースしたマシンを
少しいじらせてもらったらすぐになじんだ。
以来、だいぶ投資してきた。
自分の生んだ子供を見殺しにするかのような富士通の姿勢に怒りながら。
親指シフトキーボードのメリットについては、僕からクドクドいうまでもないし、いまさら人にすすめるつもりもない。
だが、うんざりするのは世間の偏見である。
いちばん多いのは、おせっかいにも
「ローマ字入力もすぐにできるようになりますよ」
となぐさめて(?)くれる人。
とりわけタイピングに自信のある編集者に多い。
そりゃあ親指シフターのマシン選択肢は少ない。
まことに哀れむべき境遇であるとは思う。
が、誰がローマ字入力をできないといった。
高校時代からタイプライターにはなじんでいた。
大学時代は海外の航空雑誌に記事を書いていた。
そのうえで、日本語の原稿には親指シフトが最適であると確信したから愛用しているのである。
だいたい日本語でメシ食ってる編集者が、
和文入力しているライターに、
わざわざローマ字入力をすすめるなっつーの。
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