« 楽焼でスライム | トップページ | 根性の髪の毛 »

2004/10/16

幻の超音速旅客機

sst01a.jpg

ある女性から、素晴らしい贈り物をいただいた。
ヴァージン アトランティック航空のコンコルド。
うれしい。
パンナムのボーイング2707と合わせて、
幻の超音速旅客機2機が我が家に翼を並べた。

コンコルドは世界唯一といっていい超音速旅客機だった。
主にエールフランス(AF)と英国航空(BA)が運航したが、
昨年5月と10月に相次いで引退し、惜しまれながら姿を消した。
だが引退を前にコンコルドを買い取って運航を続けたいという航空会社もあった。それがサー・リチャード・ブランソン会長の率いるヴァージン アトランティック航空(VS)である。

実はコンコルドの開発は成功とはいいがたく、完成した頃にはほとんどの航空会社が発注をキャンセルしていた。しかし、そのまま終わっては英仏両国の威信と税金をかけたプロジェクトが無駄になる。そこで両国政府はナショナル・フラッグキャリアであるBAとAFに、それぞれ1機あたり1ポンド、1フランというタダ同然の金額で売却して運航させたのである。

ブランソン会長は、BAがコンコルドの引退を決めたあと、これを買い取って運航を続けたいと発表した。当初 の提示価格はBAが政府からコンコルドを購入したときと同じ1機1ポンド。ゆえにこれを単なる冗談やいやがらせと考えた人もいるようだが、ブランソン会長はたぶんマジだった。後に、より現実的な買取金額や運航計画を提示して世界中のコンコルドファンを期待させたが、BAはこれを拒否し続けて全機博物館入りさせてしまった。まったく、惜しいことをしたものだ。

この最中、VSは自社塗装のコンコルドのイメージ写真を公表していたが、さらにメタルダイキャストモデルまでを限定生産していたと知ったのはごく最近のことだ。ロンドンで訪ねたお宅に、さりげなく飾られていたのである。
「う、こんなものが…」
もちろん、もう売ってない。プラスチック製のモデルもあるのだが、でかすぎて僕の好みではない。なんとかならないかと思っていた矢先に、偶然にもある女性から幻のコンコルドのモデルを御存知ですか」と。
ヴァレンタインデーのチョコレートもあまりもらったことがない僕だが、長く生きていればこんなこともある。人生、捨てたもんじゃない。

あわせて写真におさまっているのは、
以前ヤフオクで安値ゲットしたボーイング2707
ちゃんと可変後退翼が動く。
こちらは古くて出来もいいとはいえないが、
同機のモデル自体が少なく希少といえる。
他のガラクタと「ひと山いくら」の値段だったけど。

ちなみにVSのコンコルドには、ちゃんとレジもついている。
G-VSST、いいレジだ。

|

« 楽焼でスライム | トップページ | 根性の髪の毛 »