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2004/09/20

写真やネガを捨てる

知り合いの女性は捨て物の鬼だ。
多くの人が捨てられないと思っているものをホイっと捨てる。
たとえば家族の写真やネガまでも。
すべてではなく厳選して残しているからかまわないという。

いい古酒になる可能性のある酒を、
いま美味くないからと捨ててはいけない。
写真にも、同じようなことがいえるのではないか。

フィルムスキャナを買ってから古いネガを見直す機会が増えた。
撮った当時はつまらなかった写真に面白いものがある。
捨てていたら、こんな楽しみは味わえなかっただろう。
写真を捨てるのは過去にこだわらない決意表明のようでカッコイイが、実は過去ではなく未来を捨てている可能性もある。

もちろん、古い写真の楽しみなんてなくても困らないが、
「なくても困らない」で割り切る人生はつまらない。

ただし捨てたくないネガも、いずれ捨てざるをえない可能性もある。
古いネガ、とりわけカラーネガの劣化は想像以上に激しい。
30年前のものだと、フォトショップでさえ救えないものも多い。
プリントが失われても、ネガさえあれば大丈夫、
そんな風に思っているとショックが大きい。

大切なカラーネガは、
早いうちにデジタル化しておく方が安心だ。

af101b.jpg

1974年11月18日、現役のアメリカ大統領としては初めて来日したフォードを乗せたエアフォース・ワンが、まさに羽田に到着したところ。立ち入り禁止の場所ではなかったが、警官に追い立てられながら撮影した。開きかけたドア、周囲の警官や出迎えの人たち、そして黒いミニバンなど、飛行機写真としては気に食わなかったが、いま見るとすごい臨場感。高校生だった僕に「よくぞ撮った」といってやりたい。

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