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2007/04/04

中野の犬屋敷

Dogs05
中野区役所の横にたむろすのんきな犬たち、の像。
昔、このあたりには江戸幕府第5代将軍徳川綱吉が作らせた
広大な犬屋敷(野犬収容施設)があった。

綱吉の「生類哀れみの令」は、天下の悪法といわれている。
動物をいじめてはいけない、殺してはいけない…。
別に悪いことをいっているわけじゃない。むしろ、いいことだろう。
だが、ちょっと度を越していた。
たかが(と、あえていおう)犬を殺しただけで死刑。
たとえ噛まれても反撃せずに犬の赦しを請えという。
綱吉のいう「生類」には人間だけは含まれていなかったようだ。
そんな、人間を動物よりも軽んじるような法がいいはずがない。
「人間がそんなに偉いのかよ」とか、そういう問題じゃないぜ。

いまに伝わる生類哀れみの令の話は誇張されているとか、
実は綱吉はけっこういい人だったのだとか
いろいろ歴史家の間では再評価しようという研究もあるけど、
綱吉が死ぬと葬儀が終わるのを待つまでもなく法令は廃止された。
「実はいい法令だった」のなら、そんなことはしなかったろう。

中野には約30万坪の敷地に数百棟の犬小屋が設けられ、
最盛期には8万数千頭の犬を収容していたという。
総工費は約20万両、飼料費は年間約10万両ともいわれる。
貨幣価値の換算がむずかしいけど、
総工費100~200億円、維持費50~100億円ってとこかな。
それを賄ったのは商人や農民から徴収した税金らしい。

ちなみに現在のペット関連の市場規模は軽く1兆円を上回り、
それこそ人間よりも大事かよと思わされる事例も散見する。
少なくとも人間と動物が対等と思っている人はけっこう多そうだ。
そのうちに現代版犬屋敷復活を望む声もでるんじゃないかと
実は楽しみにしているんだけど。

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