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2006/08/09

旅客機にパラシュート

旅客機にパラシュートを積んでおけば、
いざとなっても助かるんじゃなかろうか。
あちこちでしょっちゅう蒸し返されるのがそんな話題だ。
「航空会社は予算をケチっているから無理だ」
そんなことをいう人もいるが、本当に有効だと思ったら
中東あたりの金持ち航空会社はパラシュートを積むだろう。
でも、あまりそういう話はきかない。
助かるケースもあるだろうが、けっこう厳しいだろうと思う。

まず、素人はパラシュートをつけるだけでも難儀だ。
ただリュックサックを背負うようなわけにはいかない。
両手両足をベルトに通して胸の前もしっかりととめる。
そして仕上げにギュウギュウに締めつける。
正しくつけるとまっすぐに立つことすら窮屈なくらいだ。
それをスカイダイビングのように地上で準備するのではなく、
墜落まぎわの狭い機内で乗客全員がごそごそと。
初めての人はライフベストを正しく着るのすら手間取るのに、
パラシュートをつけるのはその何倍も大変だろう。

機体からの跳び出しにも危険がともなう。
上空でも開けられるドアはまあ、作れるだろう。
ボーイング727の後部エアステアみたいなやつでもいい。
しかしジェット旅客機は猛烈に速いのだ。
制御系が生きていたとしても時速250キロ以下は厳しい。
スカイダイビングではその半分程度で跳び出すのが普通だ。
そこから落ちながら加速して、最大時速は200キロくらい。
つまりジェット旅客機が減速できる時速250キロという速度は
人間がパラシュートを開かないで落ちる速度よりも速いのだ。
そして風圧は速度の二乗に比例するから、
高速で跳び出せばモミクチャにされるし、開傘の衝撃も大きい。
開傘は自動でも、多くの乗客は姿勢保持なんかできないから
開くパラシュートに首を絞められちゃうのもいるかもしれない。
そもそも安全に乗客を降下させられるくらい操縦がきくなら
パイロットにうまく不時着してもらう方がマシだろうと思える。

とかいいながら、軍用輸送機には準備されているパラシュート。
Parachute01
これまでの話の流れからすれば、
どうして積んであるの?と疑問を呈するのが筋だろう。
が、やっぱり「どうして僕の分はないのさ」という気分になる。
たいてい僕ら「お客さん用」は搭載されていないからだ。
イザとなったら力まかせで奪うしかない。
鍛え上げた軍人相手に力まかせは見込みが薄かろうが。
とほほ…。

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